学びの時間配分の最適化
Twitter上での議論のアーカイブ。
「どう時間配分をするのが最適か」という問いに対する現時点の僕の答えは「時間配分の違いによる差を、モチベーションの高さによる学びの高速化が圧倒的に凌駕するので、やりたいことをやりたいだけやるのが正しいのではないかという肌感」
-----
文脈: たしか「起きている時間のすべてをプログラミングに費やさねばならない」的な発言を見かけてそれに対する反応。
起きている時間のすべてを「コンピュータの中でプログラムがどう動くか」の理解に使うの、それは良いことだが、すべての行動は取捨選択なので、それをやることは「市場の中でお金がどう動くか」「人の中で感情がどう動くか」「社会の中で情報がどう動くか」の理解に時間を割かないということでもある。
kmizu >基本的には同意なのですが、その辺はある意味当たり前で、割いた時間によって知識が線形に増加するものではないという性質から、「時間配分の最適化」という問題について議論した方がより面白いのではないかと思いました。
「割いた時間によって知識が線形に増加するものではない」というのは、どんな曲線を想定されてますか?
kmizu> いい加減な図ですがこんな感じです。最初にある時間 t1をかけるまでは伸びが緩やかで、その後ある時間(t2)になるまでは伸びが線形よりも大きな傾きになって、その後時間(t3)以降は傾きが再びゆるやかになるイメージです。
https://gyazo.com/8a84fa3e9ecf50fa5abecd466e5a8241
おお、時間と知識の関係がS字曲線になるモデルは僕と共通ですね。で、同様に、得られた知識によって効用が線形に増加するものではないという性質があるかと思いますが、この曲線はどのようなものでしょうか? kmizu> そうですね。効用については、元々の意味とは違いますが、限界効用逓減の法則「のようなもの」がはたらくのではないかとは思いますが、知識の効用というのをちゃんと定義してないので結構テキトーですね。 意外。そこは僕のモデルと大きく異なりますね。トップの一握りが利潤の大部分を取るような市場では、中途半端な知識では得るものが少なく、トップに近づくほど急速に増えますよね。
kmizu> ところで、最初にリプライした動機なのですが、ある行動をすることが別の行動をしないことにつながるのはかなり自明なことなので、それよりも踏み込んで「どの程度」ある行動に費やすのが良い(と考えられるか)について仮説を立ててみる方が面白いのではないかなあと思っただけです
どの程度費やすのがいいかという点に関しては、時間対知識がS字曲線で、知識の効用関数が線形なら、原点からその曲線に引いた接線の接点が最も累積投資時間あたりの効用が大きくなりますよね。だからそこで止めるのがよい。で、効用関数が非線形の場合はどうか、という話です。