力と交換様式
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交換様式A〜Dについて論じて、Dを掘り下げた後、A〜Cも掘り下げるべきだと考えた結果「力」に帰着した話 トランスクリティーク(1990)
「交換様式」という概念を導入して世界史を捉え直した
マルクスは生産様式を経済的下部構造だと考え、それを変えれば国家という観念的上部構造が変わると考えた、しかしそうはならなかった
その結果、国家という観念的上部構造は下部構造から独立であるという考えが強まった
どちらも正しくない、経済的下部構造が「生産様式」ではなく「交換様式」なのだ、というのが柄谷の主張
交戦権の贈与
力と交換様式(2022)
交換様式がもたらす「観念的な力」について考えた
D: それらが結合した「力」
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昔から野菜や料理を作りすぎてしまった時に「おすそわけ」することが行われていた これにお返しをするのが交換様式A
デジタル財に関しては、コピーのコストが安いので自分が欲しいものを作った後で、それを世界中の人に「おすそわけ」できる
しかし、商品の交換である交換様式Cが一般的な現代において、OSSの作者に対して交換様式Aに基づく「お返し」が行われない つまりこの問題は「交換様式Cが一般的である社会において交換様式Aが機能不全に陥っている」と表現されるわけだ
なので「様式Cを体験した上で高次のAに戻ること」である様式Dが解決になる