メール型コミュニケーションのデメリット
2018-10-09
https://gyazo.com/ddfd34f6921d969c1211c34b464983d1
メール型のコミュニケーションは、明示的に宛先に入れた人にしかそのやり取りが共有されない。
図ではBさんがAさんに質問をし、それにAさんが答えている。
同じチームのCさんDさんにはそのやり取りが共有されない。
その為、将来CさんDさんが同じ質問をAさんにする可能性がある。
Aさんに、過去のBさんへの回答を発掘して転送するか、新たに文章を書くか、という作業負担が積まれる。
https://gyazo.com/20b56cd3f3dd0a06e6b1ece72dc3d697
一方、共有スペース型のコミュニケーションでは、チームの全員に情報が共有される場(スペース)がある。
BさんがこのスペースにAさんへの質問を書き込むと、Aさんに「自分宛の書き込み」として通知される。
このタイミングで同じチームのCさんDさんにも「自分宛でない書き込み」として通知される。
AさんがBさんに回答すると、その回答がBさんに「自分宛の書き込み」として通知される。
CさんDさんにもAさんが回答したことが通知される。
この情報共有によって、将来のCさんDさんからAさんへの質問が抑制され、Aさんの負担が積み上がるのを防ぐことができる。
https://gyazo.com/694d7abe0c46767632f074e24f50f0c3
Cさんが将来Bさんと同じシチュエーションに置かれた場合に以下の4通りが起こりうる。
1: Bさんへの回答を覚えていて、質問する必要がない
2: Bさんへの回答は忘れているが、自分で共有スペースを検索して、質問する前に過去のBさんへの回答を発見する
3: Aさん宛に質問するが、多忙なAさんが回答する前に手の空いていたBさんDさんが過去の回答を発掘する
4: Aさんが過去のBさんへの回答を発掘するか、新たに文章を書くかする
この4の場合だけAさんの負担が社内メール型コミュニケーションと同じで、残りの場合は負担が分散している。
そのデメリットの解消のために「自分宛の通知」「自分宛でない通知」を分け、前者を優先して処理する。 「自分宛の通知」だけなら社内メール型コミュニケーションから増えることはないし、CさんDさんからの質問が抑制されたことによってコミュニケーションの負担は長期的には減少する。
その負担減少によって生まれた余裕を「自分宛でない通知」を読むことに使い、緩やかな情報共有を行う。 「自分宛の通知」「自分宛でない通知」を分けられないシステムを使っているケースでは
「チャットでは流れ去るからメールで送ってよ」「検索できるのに…」
などの現象が起きる。
関連