技術コミュニケーションの効率的プロトコル
効率を考えると
相手が何を知っていて何を知らないかを把握するのは高コスト
話し手は、聞き手がだいたい知っていて、最後の1ステップだけを知らないと想定して説明する
聞き手は、わからないことは即座に質問する
話し手は、質問されたことを解説する
しかし現実的には
わからないことだらけで質問ばっかりする自分でごめんなさい
聞き手が複数だと
自分はわからないけど他の人はわかってるかもしれない、自分が遮って時間を無駄にしては迷惑をかける
などの理由で聞き手が「わからないことを即座に質問」できない現象がよく起こる
その場合、話し手は質問がなかったことで「聞き手はわかっている」と解釈する
ので、わかっていることを前提とした説明を続ける
すると、聞き手は更にわからなくなる
どうすればよいのか?
わからない
某所でとても効率的な知識交換が行われてて、なんでここだと効率的なんだろうって考えた時に、参加者が全般的に自己肯定感高くて、わからないことを恥だと思わずに質問するからなんだろうなぁ、と思ってこれを書いた。
「自己肯定感が高いと、わからないことを恥だと思わない」の原因「適切な説明がされていれば私が理解できないはずがないので、あなたが分野特異的な用語をきちんと説明していないのが問題であり、私はその問題を指摘するから、あなたはちゃんと説明しろ」
「自己肯定感を高くしろ」って言って高くなるもんじゃないので、それはgivenな制約として考えるべき。
話し手は「質問するのは聞き手の責任だ」みたいに片方に責任を押し付けてはいけない。
コミュニケーションの失敗は話し手聞き手双方の失敗だ。
話し手は、相手がわかってそうか表情を観察したり、伝わっているかどうかを適宜確認した方がいい。
ってのが正論だけど、難しい。気を付けます。
教える側が質問をすればいいのか?
質問の仕方にコツが必要そう。
「なにがわからないのですか?」じゃダメそう。
「なぜわからないのですか?」はどう考えてもダメ
自己肯定感の低い人は結局「質問に答えられない自分でごめんなさい」とか言い出すのではという懸念。
最後の一歩以外全部わかっていると仮定して状況を説明してもらう?
とりあえずなんでも良いから説明してもらう?
必要なさそうなところを長々と説明してしまうケースがある。
逆のケースもある
聞き手の自己肯定感が高くても「自分にわからないことがある」と認められないケース
最初の「難しい解説」を聞いた時に「わからないことを質問する」をせずに怒り始める
「説明が難しい」「わざと難しい用語を使って煙に巻こうとしている」「頭のいい人はわかりやすく解説できるはずだ」
エスパーではないので「一個人が何をわからないと思ってるか」を察するのは無理。
顧客であるとか上司であるとかの理由で、説明者側に「すんなり理解して欲しい」というニーズがある場合は、説明者側がコスト負担をして解決するので顕在化しにくいかも?