単なる多様性の時代は終わりつつある
武邑 単なる多様性の時代は終わりつつありますね。多様性というとインクルージョンの話になりがちですが、ドイツなどを見ているともはや簡単には包摂できない差異をもった存在との共生を考える異質性の概念のほうが注目されています。明確な違いをもつ人間たちといかに関係を構築するのか。ドイツが移民をたくさん受け入れるのは、ある種、異質性への投資と言えるのかもしれません。 鈴木 ドイツはかつて移民の人々にドイツ語教育を徹底し、インクルージョンを目指していましたよね。
武邑 それだけでは無理だという結論に達したのだと思います。決して相容れない解決不可能な異質性と、いかにかかわっていくのか。だからこそ、コミュニティを維持するためのデザインやノウハウが重要になっていくんです。
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