Bayard Pierre「讀んでゐない本について堂々と語る方法」2007/1/11
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流○
作者讀み
本は讀んでゐないはうが自らの創造を發揮できる
未 (LI (ou s'il ne l'a jamais ouvert)。ぜんぜん讀んだことのない本)
共有圖書館 (la bibliothèque collective)
書物を〈共有圖書館〉のなかに位置づける能力
全體の見晴らし
流 (LP (il indique en note s'il l'a simplement parcouru)。ざっと讀んだ (流し讀みをした) ことがある本)
個々の書物の內部で自己の位置を知る能力
全體の見晴らし
聞 (LE (s'il en a seulement entendu parler)。人から聞いたことがある本)
遮蔽幕 (screen) としての書物 (le livre-écran)
「遮蔽幕 (screen) としての記憶」からの造語
轉移
忘 (LO (s'il l'a oublié)。讀んだことはあるが忘れてしまった本)
脱-讀書
內なる圖書館 (la bibliothèque intérieure)
個々の讀書主體に影響を及ぼした書物からなる、〈共有圖書館〉の主觀的部分
內なる書物 (le livre intérieur)
われわれが書物に變形を加へ、それを〈遮蔽幕 (screen) としての書物〉にするさいの影響源となるもの
virtual 圖書館 (la bibliothèque virtuelle)
書物について口頭ないし文書で他人と語り合ふ空閒
各文化の〈共有圖書館〉の可動部分であって、語り合ふ者それぞれの〈內なる圖書館〉が出會ふ場に位置してゐる
幻影としての書物 (le livre fantôme)
われわれがある書物について話したり書いたりするときに立ち現れる、あの變はりやすく捉へがたい對象
讀者が自らの〈內なる書物〉を出發點として構築するさまざまな〈遮蔽幕 (screen) としての書物〉どうしの出會ひの場に出現する
table:圖書館と書物
共有圖書館 遮蔽幕 (screen) としての書物
內なる圖書館 內なる書物
virtual 圖書館 幻影としての書物
讀んだと思はれる者 / 讀んでゐないと思はれる者、を峻別する
あらゆる讀書につきものの忘却といふものを考慮に入れない
讀者を自稱する人たち / 非-讀者を自稱する人たち、の區別を自明視する
一個の書物との出會ひがつねに孕む創造の契機といふものを見逃す
〈他者〉は知ってゐると考へる習慣を斷ち切ること
〈他者〉
遺漏なき敎養といふ fiction
說明者