キリスト教
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1) キリスト教内の分類
「キリスト教」は教義の違いごとに派閥に別れた。(各自世界史Aの教科書を見てください……)
325年 アリウス派:「イエスは神ではなく100%人間」とする教義
→アナタシウス派によって「異端」認定
いまは完全消滅のようです
431年 ネストリウス派:「神と人の間の子であるイエスは神格・人格を両方持つ(50%:50%)」とする教義
→アナタシウス派によって「異端」認定
ペルシャ・中国に渡って「景教」につながる
451年 単性説:「イエスは100%神格」とする教義
→アナタシウス派によって「異端」認定
アナタシウス派(アナタシオス派)
論理的ではないけれど「子なるイエスは父なる神の一側面」「神=イエス」とする教義
もしイエスが100%神なら:苦しみを背負って死ぬ必要がない
しかもイエスも神と仮定すると、父なる神とイエスの2柱になってしまう
もしイエスが100%人なら:死後復活できない
よってどちらの仮定も間違い。つまりイエスは「100%神 かつ 100%人間」
論理的じゃないだと? 神様は人間の論理なんか超越するんだ、だって神様だもの!
のちに三位一体説(父なる神=子なるイエス=聖霊。同じ神格の別側面が父なる神・イエス・聖霊といった3つの形で現れる)という一番メジャーな教義になる。
聖霊とは:奇跡とか起こす凄いパワー
現在でメジャーなキリスト教(下記)はほぼこの考え方
1534年 分岐 → イギリス国教会( ≒ プロテスタントって言っていいのか……?)
ギリシャ正教会
1448年 分岐 → ロシア正教会
※ 参考
高校のときに使ってた世界史資料集 ※10年前『三訂版 グローバルワイド最新世界史図表』第一学習社
神学生のK氏
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2) そのうち旅行で使えるキリスト教英語
救世主 = キリスト(※人名ではない) Christ
救世主イエス = イエス・キリスト Jesus Christ
↓
「キリスト教徒」 = クリスチャン Christian
↓
「キリスト教」= Christianity
日本語では「キリスト教」から「キリスト教徒」という言葉が生まれたけど、英語では逆の順番で、
「キリストを信じる人(Christian)」から「キリストを信じる人々のこと(Christianity)」という言葉が生まれたようです。
【例文】
「私の友人はアイルランドのキリスト教に興味があります。」
→ My friend is interested in Irish Christianity.
アイルランドは保守的なカトリック国だが、その伝達にはややこしい事情が連なり、さらに土着のケルト信仰と習合したり、(クリスチャンの)世界的に見て珍しい系譜をたどっている。
クーフリン(クー・フーリン)がイエスと習合したり……
参考:波多野裕造 (2009)『物語 アイルランドの歴史』中公新書1215 など
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3) 無神論者、あなたは神を信じますか?
キリスト教徒をはじめ唯一神の宗教の教徒たちにとって、異教徒(例:キリスト教徒にとってのイスラム教徒や仏教徒)よりも無神論者のほうが圧倒的に罪深い。何かの話の流れで宗教を尋ねられたらとりあえず「仏教徒(Buddhist)」と申告したほうがよい。
参考:
橋爪大三郎 (2006)『世界がわかる宗教社会学入門』ちくま文庫
井沢元彦 (2011)『[決定版] 世界の[宗教と戦争]講座』徳間文庫(Kindle版 2014年発行)