創始者効果
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隔離された生物集団の遺伝子頻度が、元の大きな生物集団の遺伝子頻度と異なったものになること。祖先となった少数の個体の遺伝子頻度の偏りの影響を強く受けることによる。洋島などの離島の生物集団に見られる。始祖効果。入植者効果。 祖先となる個体群の遺伝的浮動が子孫に与える影響(創始者効果)について、1930-40年代にシーウォル・ライトによって理論的な研究が行われた。この現象について、1952年にエルンスト・マイヤーは、「少数個体からなる新しい個体群が確立される時に、元になる個体群の遺伝的変異(遺伝的多様性)の小さな一部だけが引き継がれる効果」と定義を与えた。創始者効果が起きると、新しい個体群は、遺伝子頻度も外観も、元になった個体群と全く異なるように変化するかもしれない。極端な場合、創始者効果は種分化(cf.進化#進化の実体)とそれに引き続く新種の進化を導くと考えられている。 上に示す模式図では、元になる個体群は、ほぼ同数の青と赤の個体からなる。3つのより小さい個体群は、元の個体群から個体が無作為抽出された結果、片方の色の個体からなるか、片方の色が優勢になっている(創始者効果)。個体群の個体数の急激な減少は、「新しい」個体群を作るものではないが、「創始者効果」と同じ影響を持つ「ボトルネック効果」をもたらすことがある。