ドーパミン
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ドーパミン - Wikipedia
ドーパミン
(英:
dopamine
)は、
中枢神経系
に存在する
神経伝達物質
で、
アドレナリン
、
ノルアドレナリン
の
前駆体
でもある。
運動調節
、
ホルモン調節
、
快
の感情、
意欲
、
学習
などに関わる。
セロトニン
、
ノルアドレナリン
、
アドレナリン
、
ヒスタミン
、
ドーパミン
を総称して
モノアミン神経伝達物質
と呼ぶ。
また
ドーパミン
は、
ノルアドレナリン
、
アドレナリン
と共に
カテコール基
をもつため
カテコールアミン
とも総称される。医学・医療分野では日本語表記を
ドパミン
としている。
統合失調症
の
陽性症状
(
幻覚
・
妄想
など)は
基底核
や
中脳辺縁系
ニューロンのドーパミン過剰によって生じるという仮説がある。
この仮説に基づき薬物療法で一定の成果を収めてきているが、一方で
陰性症状
には効果が無く、根本的病因としては仮説の域を出ていない。
覚醒剤
は
ドーパミン作動性
に作用するため、中毒症状は
統合失調症
に類似する。
強迫性障害
、
トゥレット障害
、
注意欠陥多動性障害
(
ADHD
) においてもドーパミン機能の異常が示唆されている。
一方、
パーキンソン病
では
黒質線条体
の
ドーパミン神経
が減少し
筋固縮
、
振戦
、
無動
などの運動症状が起こる。また
抗精神病薬
など
ドーパミン遮断薬
の副作用として
パーキンソン症候群
が起こることがある。
中脳皮質系ドーパミン神経
は、とくに
前頭葉
に分布するものが
報酬系
などに関与し、
意欲
、
動機
、
学習
などに重要な役割を担っていると言われている。新しい知識が
長期記憶
として貯蔵される際、
ドーパミン
などの脳内化学物質が必要になる。陰性症状の強い統合失調症患者や、一部の
うつ病
では
前頭葉
を中心として
ドーパミンD1
の機能が低下しているという仮説がある。
下垂体漏斗系
において
ドーパミン
は
プロラクチン
などの分泌抑制因子として働く。そのため
ドーパミン作動薬
は
高プロラクチン血症
の治療薬として使用され、逆に
ドーパミン遮断薬
(
抗精神病薬
など)は副作用として
高プロラクチン血症
を誘発する。
ドーパミン部分作動薬
の
アリピプラゾール
(
エビリファイ
)は
低プロラクチン血症
を誘発することが分かっており、
高プロラクチン血症
の治療効果もある。その副作用として異常性欲や性的倒錯があり、アメリカ食品医薬品局(FDA)は添付文書で黒枠の警告をしている。
#神経伝達物質