永劫回帰
Ewig Wiederkehren
生の一切を肯定する
生が何度繰り返されても後悔のないように、そのつど力を尽くして生に働きかける
キリスト教の終末論や、神による「生鮮の生命の約束」に対抗する「聖なる虚言」 人間の苦悩を救済する一切の「超越項」を暴き立てる
真理のことmrsekut.icon
全てをいったん「無」に帰する
「私はなぜ生きるのか」に答える
「何のために」ではなく、「いかに」生きるかを自分自身で選択させる
世界は全く同一の状態を永遠に反復している
摩擦のない世界でビリヤード台の上で球を打てば、無限時間の内に完全に同じ挙動の反復が現れるイメージ
時間に始発点と終着点が存在しないと捉える
2つの極限的思考である、機械論的思考法とプラトン的思考法とが、両者とも理想として永劫回帰の上で合体する
以下のような世界観の否定に繋がる
世界は神によって創造され、目的を持っている
世界は次第に進歩し、発展するものである
世界は始めの起点を何らかの形で持つが、その後はソレ自身の法則、すなわち機械的因果に依ってのみ動いている
世界は動機も目的も意味もなく、永遠運動する自動機械のようにただ単に存在しているに過ぎない
育成の、理想形成として永劫回帰
永劫回帰に耐えない思想はやがて没落する
その思想が良いものかどうかを永劫回帰を利用して精選できる
人々が永劫回帰を欲することでニヒリズムを極限までもたらし、一切の超越項を没落させる よくわからんmrsekut.icon
ルサンチマン克服の、生の肯定としての永劫回帰
永劫回帰は、人間の理性についてのこれまでの「超越的価値」を一切禁じ手にするもの
永劫回帰は新たな「価値」を想像するような「聖なる虚言」でなければならない
永劫回帰は、弱者がそれによって自己自身のニヒリズムとルサンチマンを超え出るような、何らかの「命法」でなくてはならない ルサンチマンは、生の一回性を利用して世界と生そのものへ復讐しようとする 「こうあるべきであった」動かし得ない過去に怨恨を持つ
永劫回帰は、この一回性を否定するので、この復讐の欲望を無効にする
「時間は無限であり、物質は有限である」という前提に立ち、無限の時間の中で有限の物質を組み合わせたものが世界であるならば、現在の世界が過去に存在し、あるいは将来も再度全く同じ組み合わせから構成される可能性について示唆している
これやんmrsekut.icon