『マーケティング・インタビュー』
https://gyazo.com/714955777fb0eb21701e0e876846cf04
2004/7/30
上野啓子 著
東洋経済新報社
/mrsekut-book-4492555102
まだ序盤しか読んでないけど、かなり良い本な気がするmrsekut.icon
説明がうまく、文章表現に信頼感がある
事例が分かりやすい
その時の解釈の解像度が高い、細部の感情の変化を捉えられている
言語化能力も高い
同じタイミングで、Value Proposition Canvasを作ってみるをやったりしてみているが、それとの共通項も多く、ヒントを得られる
いったんざっくり読んでみて、実践しながら再読していくと良さそう
はじめに
第1章 マーケティング・インタビューでわかること
1 調査としてのインタビュー
量的調査と質的調査
チームでインタビューを行う
インタビュアーは1人だとしても、観察してたり
一緒に構成したり事後検討したりする
2 インタビューで見えてくるもの
同じコメントを得た場合でも、掘り下げるべきかどうかを瞬時に判断しないといけない
読んでると、めちゃくちゃモデリングと同じようなことをやっているように見えるmrsekut.icon
量的調査を行ってもモデルを構築できないことがある
表現が表面的すぎるため
似たような回答を繋ぎ合わせても何が本筋なのか見えない
それを質的調査で掘り下げる
特定の分野に関心の高い人は豊富な語彙がある
機能に関する語彙もあれば、感情に纏わる語彙も多くなる
3 感情ベネフィットを探る
実用ベネフィットと感情ベネフィット
感情ベネフィットによって、少しくらい高くてもそちらを買う
希少価値がある、安心感がある、おしゃれである、人気のブランドである、手作りである、etc.
「なんで購入したのですか」の問いから
「そこの店との関係性があったから」などまで引き出すの割と難しい気がするmrsekut.icon
だし、仮にそういう回答があっても、これを1要素として捉えられるかも自身がないmrsekut.icon
本の中で書いてるわけではないが、
自分の買った理由の言語化とかも日常的にやることが訓練になりそうだ
自分に対して時間をかけて深堀りができていないと、瞬時に他者に適用するなんて無理だろう
4 論理と感情の狭間を探索する
感情に訴えかける
フェスティンガーの認知不協和理論
不協和が存在するが、何かしら正当化して放置しているパターン
不協和が存在するので、なにかトライして不協和を解消するパターン
何かを購入しているということは、不協和を解消しているということ
わざわざそのアクションを起こさせたきっかけがあるはず
正当化している不協和を刺激する
理想と、妥協点の、溝の原因はなにか
感情ベネフィットであることが多い?
理想を追い求める
シワがなくなっているのか不明だが、シワを防げそうなクリームを買う
「金額が高いから」というpainは粗すぎというのをちゃんと感じられて良いmrsekut.icon
第2章 言語以外の情報を読み取る
1 なぜ、本音は言いにくいのか
本音を語れない
2 有益な情報が含まれている「沈黙」
沈黙も情報
3 「語らなかったこと」を聞き逃さない
自発的にツッコまれるかどうかで課題の深刻度を測る
運営側が課題に感じている部分を最初から直接的に聞かない
直接的に「〇〇について気になったことはなかったですか?」と聞かれると気になってしまう
すぐに具体例を出さない
オープン形式で問う
あまりにも触れられなければ、徐々に近づくように誘導する
徐々に近づけても特に触れられないなら、そこまで深刻ではないと判断できる
対象者が、その課題を解決するのが不可能だと認識していると、語られないパターンがある
課題とは思っているが、わざわざ言っても無駄でしょ、となっているパターン
4 抑揚、語気、表情、しぐさなどを理解する
仕草を読む
目の動きや視線
手の動き
体の向き
実際やるのむずそーmrsekut.icon*2
第3章 インタビュアーが守るべき3つの原則
1 リアリティを確認・発見する
インタビューとはインタビュー相手から見たリアリティを確認することだ。
ここでのリアリティとはなんだろうかmrsekut.icon
自分の解釈、自分にとって都合の良い現実、ぐらいの意味だろうか
たぶんメンタルモデルと言うのが近いのではないか
書いてた
人は外界からの多くの刺激を受け入れる。その人独自の興味のフィル ターに残ったものが認知される。その刺激の意味を読み取り、解読する ことで記憶に残る。その認知されたものの総体がリアリティである。同 じ刺激でもどう受け取るかによって、つまり認知する側の意識や状況に よって、リアリティが違ってくる。
複数の社会的役割によってもリアリティが変わる
母としてのリアリティ、社員としてのリアリティ、とかで変わってくる
e.g. 親としては、子どもは外で遊ぶのが良いと思っているが、自分の自由の時間を作るためにはゲームをやらせていたほうが楽
e.g. あなたが欲しいですか?というのを聞きたいのに、それは一般には売れないでしょう、といった企業人っぽい回答が返ってくる
一般論を回答しがち
Q.「この製品どうですか」
A.「OLの人なら良いんじゃない?」
Q. 「一般論は置いておいて、あなた個人としてはどうですか」
2 原則1 あえて白紙の意識で挑む
最初から質問を限定しすぎない
仮説を立てることは重要だが、最初からそれについて聞かない
もうちょっと広い範囲で聞いてみる
じわじわ絞り込む
3 原則2 まず受容の態度を示す
受け入れる
発言としてもそうだし、頷きや視線でもそれを表現する
的外れの回答をしたときに、「そういうことではなく〜」と言わない
そらそうだろ、とも思えるが実際できるてるだろうかmrsekut.icon
攻撃的でない質問の仕方
問い詰めているような表現をしない
e.g. 「なぜそれを買わなかったのですか」は直接的すぎ
4 原則3 とことん「個の追求」を行なう
できれば、イノベーター、アーリーアダプターに聞けると良い
わざわざそれを選んだモチベーションが高い
マジョリティは「他の人が使っていたから」という意見が多くありがち
核心を突く回答があまりない
第4章 インタビュー対象を選ぶ
1 調査の質を決める対象の選び方
□基本となる4つのセグメント □だれを調査の対象にするのか
事例 売上不振のアイスクリーム
事例 自動車の広告案をテスト
2 グループ内で同質性を確保する □話しやすい雰囲気をつくるために □理想的な人数は6〜8名 □グループ・ダイナミクスを利用
3 分析視点ごとに構成する □比較の視点をもってグループを構成 □予算や時間に制約がある場合の対処方法
事例 新しい口紅のコンセプトを調査 □テストインタビューで分析軸を見つける
事例 白髪染めヘアカラーの商品開発
4 インタビュー対象による反応パターンの違い □属性に応じた対処法を押さえておく □幼児の場合
□子供の場合
□若い女性の場合 □若い男性の場合 □中年女性の場合 □中年男性の場合 □専門性の高い人の場合 □シニアの場合 □男女混成のグループの場合
第5章 「聞き出す」ための視点と枠組み
/mrsekut-book-4492555102/137 (第5章 「聞き出す」ための視点と枠組み)
1 3つの視点で質問を考える
製品購買に関する事例が多い、今はあまり興味ないのでまた再読しようmrsekut.icon
行動、態度、意識という順序で聞くと良さげ?
行動は事実なので話しやすい
朝起きてから外出するまでにすることとか
会社の業務フローとか
インタビュアーが一番知りたい部分は意識の部分
最終的に意識の部分を聞き出さないといけない
が、難しい
本人が意識してないこともある
意識していても話したくないこともある
使用製品の評価を聞く
第一声が不満点なのか満足点なのか
点数をつけてもらう
80点なら、20点マイナスの理由を深堀りする
ポイント1 商品に関連する消費行動の意図を探る ポイント2 複数のなかから特定の商品を選択する理由を聞く ポイント3 使用製品の評価を聞く ポイント4 競合製品の評価を聞く ポイント5 他の製品を購入する可能性があるかどうかを聞く ポイント6 製品を使わない理由を聞く ポイント7 つぶやき型のコメントで引き出す
2 インタビューガイドをつくる
アンカリング効果に気をつける
回答が、最初の話題に引っ張られる
3 全体的な質問から始め、掘り下げた質問へ
全体的な印象を拾った後に、徐々に個別質問をする
4 質問の投げかけ方の基本
すべきでない質問
長い
ひけらかし
誘導
「こう答えてほしいのだな」と予測させない質問をする
5 オーダーバイアスに注意する
オーダーバイアス
グループごとに提示する順番を変えてみる
第6章 安心して話してもらうために
/mrsekut-book-4492555102/167 (第6章 安心して話してもらうために)
1 インタビュー開始時に気をつけること
□開始時に伝える6つのこと
□守秘義務は信頼関係をつくるための第一歩 2 ラポールを構築する
□ウォーミング・アップのために
□初期段階でふさわしい話題とは何か 3 「あいづち」という信号を発する
□対象者を話す気にさせる □相手の言葉を受けて繰り返す方法
事例 テストCFの印象を聞く──「よくあるCF」とは? □相手の言葉を再定義してもらう方法
事例 試作品の印象を聞く──「シンプル?」「スマート?」 □しぐさも「あいづち機能」をもつ
4 インタビュー対象者の言葉をどう受け取るか □調査結果を鵜呑みにしてはならない □「なぜ否定されたのか」という理由が大事 □インタビュー後の話し合いも重要
第7章 語りにくいイメージを探る技法
1 言語化されていない心象を明らかにする
□なぜイメージが重要なのか □個々人が固有にもつイメージを探る □言語化を阻む3つの要因
2 アナロジーを使う □比喩を利用する
事例 オンラインショップを履き物にたとえる
事例 自動車を花にたとえる
□アナロジーの効用 □擬人法を利用する
事例 スポーツブランドのパーソナリティを探る
事例 自動車を「架空の人物」にたとえる □自社ビルエクササイズ──「擬人法」ならぬ「擬ビル法」
事例 外資系IT企業のイメージを探る
事例 学校にたとえてもらう □パーティ・エクササイズ──パーティ参加者にたとえる □作成したボードを見ながら聞いていく
3 役割演技法を使う □言いづらいことを言いやすく □演技をしていても気持ちは投影される
事例 輸入車好きな女性6人に聞く 4 コラージュを使う
□イメージや気分を具現化する
□言葉をも具現化する──「カタカナ語」の意味 5 仮定法を使う
□「もし宝くじで10億円が当たったら」──夢や欲望を探る □「もし愛用品がなかったら?」──こだわりを聞く
事例 いつも買っているミネラルウォーターがなかったら □「もし、あなたがそこにいたら」──ビジュアルの印象を聞く
事例 宝飾品の広告の印象を聞き出す □「もし、説明するとしたら」──エッセンスを探る
事例 もし自分の子供に説明するなら?
おわりに
#スクボ読書化した本