Griesmer符号
次元と最小距離が等しい$ [n_1,k,d]_q 符号$ \mathcal{C}_1 と$ [n_2,k,d]_q 符号$ \mathcal{C}_2では、$ n_1\lt n_2の場合、より早く情報を転送できるという意味で$ \mathcal{C}_1の方が良い符号といえる
$ n_q(k,d)
与えられた$ q,k,d の値に対して、$ [n,k,d]_q 符号が存在するような長さ$ nの最小値
$ s=\lceil d/q^{k-1}\rceilと
①$ k-2\ge u_1\ge u_2\ge \cdots\ge u_t\ge0
ただし同じ値の$ u_iはたかだか$ q-1個
を使って②$ d=sq^{k-1}-\sum^t_{i=1}q^{u_i}と表す
$ u,tは未知数であり、$ d,s,q,kはこの時点で確定している
よって条件①と、式②から$ u,tを求めることができる
このとき$ t\le sまたは$ \sum^{s+1}_{i=1}u_i\le sk-s-1ならば、
$ [g_q(k,d),k,d]_q 符号が存在する
補足
予め与えられているもの
$ q,k,d
未知数
$ s,u,t
例
$ q = 8, k = 4, d = 442 のとき、
最初の式より$ s = ⌈442/8^3]=1 が求まる
式②にわかっているものを代入すると
$ 442=8^3-\sum^t_{i=1}8^{u_i}
移項などして計算すると$ 70=\sum^t_{i=1}8^{u_i}が得られる
つまり、$ 8^○でこの等式が成り立つものを探す
今回は$ 8^2+8^0+8^0+8^0+8^0+8^0+8^0
よって$ t=7であり、$ u_1=2で$ u_2,..,u_7=0が得られる
よって$ t = 7 > s = 1、$ u_1 + u_2 = 2 = sk − s − 1 となり
上述の条件より$ [g_8(4, d) = 506, 4, 442]_8 符号が存在する。