魔法の世紀
https://gyazo.com/020a2523fd0a58a69bb55039164405bb
2015
魔法の世紀の内容が中学生向きに書き下されています
魔法の世紀という言葉は、マスメディア型の情報伝達系が世界を支配した20世紀を「映像の世紀」と呼び、その対比として、コンピュータによってあらゆるものが「ブラックボックス化」=「魔術化」した今世紀の姿を、アメリカの社会批評家モリス・バーマンの『世界の再魔術化』という本になぞらえて「魔法の世紀」と呼んだものだ。 落合 「深層と表層」という表現でこの本にも書いてありますけど、コンピュータによって見た目の美しさと内部の構造が接続されているから、我々が自由にやっても(現実のものが)できてしまうんですよね。そこには人間の慣習として○○であるべき、ということより発想の自由さが勝っていく。
落合 「魔法の世紀」を出したときに、ほかのメディアアーティストの人に「『魔法』と言うことで、すべての説明を放棄するからよくない」って怒られたことがあった。だけど、説明が放棄されるのがコンピュータの時代の本質的な社会問題であって、その本質的影響をどうやって理解するかがすごく重要。 「魔法使い」って名前は好きなんだけど、あと10年でみんなが魔法使いになると思うから、自分のキャラとしては計算機文化だと思っているんですよ。計算機カルチャーと、その向かう先にやたら詳しい人。
魔法使い化に関しては、白魔法が使える人、光魔法が使える人、音魔法が使える人という感じで、物理で切るのかもっとカルチュアルなところで切るのかわからないけど、そういう細分化がどんどん進んでいくと思います。隣の人が何やってるか大枠には理解できるけど、それ以上はよくわからない。だから尊敬できるし、みんな違ってみんないい。
https://youtu.be/ML79u9zPZu4
触れるプラズマの光
第1章 魔法をひもとくコンピュータヒストリー
魔術化する世界
早すぎた魔法使いと世界を変えた4人の弟子
第2章 心を動かす計算機
なぜ僕は「文脈のアート」を作るのをやめたのか
アートがテクノロジーと融合する
コンテンポラリーアートの背景にある「映像の世紀」
「原理のゲーム」としての芸術
コラム メディアアーティストとしてのキャメロン作品
第3章 イシュードリブンの時代
プラットフォーム共有圧への抵抗
新しいことをするために
なぜイシュードリブンの時代なのか
コラム 人工知能は我々の世界認識を変えるか
第4章 新しい表層/深層
デザインの重要性
表層と深層をつなぐもの
表層と深層の再接続がもたらすもの
第5章 コンピューテショナル・フィールド
「魔法の世紀」における「動」の記述
コンピューテーショナル・フィールド
コラム 計算機にアップデートされる美的感覚
第6章 デジタルネイチャー
「人間中心主義」を超えたメディア
コード化する自然:デジタルネイチャー
場によって記述されるモノ
エーテルから生成されるモノ
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