長期的な生活水準の向上はほぼ完全に国内生産性向上に依存する
生産性と生活水準の関係
貿易をしないと仮定する
消費を増やすには?3つの選択肢がある
1. 生産性を上げて労働者が材やサービスを生産できるようにする(もっと金を稼げるようにする)
2. 投資を控えて生産に当てる
ジリ貧
3. 生産していない人が生産をする(失業率をへらす)
就業率は100%以上にならない
例:70-80年代アメリカ
貿易をすると仮定する。国内の消費を増やす方法が増える
4. (輸出を増やさずに)輸入する
つまり、輸入代金をまかなうために借金 or 資産を売る
2と同じくジリ貧
5. 輸出品を高く買ってもらってその分で輸入する
製品が良くなればそうできる→1と同じ
総合すると、長期的な生活水準の向上はほぼ完全に生産性向上に依存する
でも生産性向上は政策の問題にならない。なぜか?
なぜ生産性が停滞したのかわからない
50-60年代に絶好調だった成長がそれ以降止まった
理由は?
80年代に石油価格が暴落したのに生産性は上がらなかった
政府の規制が増えたのが悪い説(保守派)
規制だらけの西ヨーロッパのほうがアメリカより生産性が高い
80年代の規制緩和でも成長性が上がらなかった
60年代の学生運動とかが社会慣行や教育を変えて長期的に影響を…
まともな経済分析とはいえない
生産性をあげるためには?
生産性が下がった理由がわからないから回答が難しいけど、いくつか回答できる
経済学者お決まりの回答
「産出を増やしたいなら、投入を増やせばいい。労働者に資本を与えて(良いPC、良い設備)、教育水準を高くしたら生産性が上がる。今の消費を減らして投資資源を増やせ。子供を学校に行かせて教育施設や人を拡充して…20年後ぐらいには生産性は十分上がる」
長期的すぎて政治的に支持を集めない
70年代後半の試み(異端の経済学)
右派「政府を市場から追い出せばよい」
左派「政府が積極的に市場介入すればいい」
ビル・クリントン時代(ライシュは労働長官)にやったが、産業政策としての予算が40億USD。アメリカの経済規模は7兆USDなので0.05%。小さすぎる
政治では産業政策で大規模実験はやる気がなかったということ
まとめると、政治上のコンセンサスでは、低い成長性は我慢することになっている
生産性成長は経済の良し悪しにきく。しかし、政治は何をするつもりもないので、政策課題にならない