逆イールド
...過去にも景気後退の1~2年前に発生しており、市場参加者の関心が高い指標の一つになっている。 2000年代のIT(情報技術)バブル崩壊やリーマン危機の前にも出現していた。
前回は米中貿易摩擦が激化した19年に一時発生し、その後の新型コロナウイルスの感染拡大で米経済は大幅なマイナス成長に陥った。
今回発生した逆イールド(米10年国債-米2年国債)は、過去のケースとは異なり、アメリカの中央銀行に相当するFRB(連邦準備制度理事会)が過去に類を見ない非伝統的手段による金融緩和政策を長期にわたって行っていたことで、そもそもの長期金利の水準が押し下げてられてきたことの影響も加味する必要があり、短絡的に「逆イールド=景気後退入りのシグナル」とは言えない可能性もあります。