脚本からヒットを予想する
製作技術はいきなり変化するわけではないので、製作が円熟していれば脚本から売上が予測ができる
遡ること2004年、とある大手映画会社が未公開の映画の脚本9本をEpagogixのアルゴリズムで解析した。9本の映画がすべて公開され、上映が終了した後、Epagogixがはじき出した各映画の興行収入予測と、実際の結果とを比べた。9本のうち6本の予測は奇妙なほどに的中していた。会社側が1億ドルまたはそれ以上の興行収入を期待したものの、実際には4000万ドルしか稼げず失望に終わった1本について、Epagogixのアルゴリズムは4900万ドルと予測していた。別の一本についても、誤差はわずか120万ドルだった Epagogixを業界でユニーク足らしめているのは、この「専門家が評価した脚本のスコア」は、具体的にどういった評価内容で、どのように入手しているかという点であろう
専門家が評価する脚本スコアは、ストーリー設定、主役のタイプ、脇役の設定、エンディングなどの要素に細かく分けて、記述されているようだ。
これらのストーリーの各要素の重要性を計る基準となる、過去の膨大な映画の脚本については、誰がどのように、評価データを構築したのだろうか
例えば最初の脚本では
ヒーローの葛藤:10ポイント中7.0 ∴700万ドル相当を加算
赤毛の魅力的な女の子の登場:10ポイント中6.5 ∴300万ドル相当を加算
ヒーローと4歳の男の子が共演するシーン:10ポイント中9.0 ∴200万ドル相当を加算
という具合に、Mr.ピンク&ブラウンが付けた採点すべてに値付けがされていった。