日本の雇用と労働法
冒頭を読んだだけだが、理路整然とした書き口で好感基素.icon
1章
は、雇用契約形態の以下の特性から導かれることを示す
職務がない(あとから書き換えられる)雇用契約
雇用契約がないので雇用労働条件は就業規則が根本規範となるようになった cf. 欧米では職務がまず規定され、それに応じて給料水準が決定
同じ職務のうちは、職務の範囲以外のことを求めることはできない
職務Aが$3000-4000/mo.なら、その仕事の範囲で、その給与が得られる
突然他の仕事を投げられないのが常識
非常識もありそうだ基素.icon
「職務を変える」=給料や仕事の範囲が変わる」ことはできる
だから労働組合も会社ごとではなく、職務(産業)ごとになる ITに勤めている人はITの労働組合に入る
労働組合の多くは産業別に組織されているが、実際の活動は、職場または地域単位に置かれる支部(ローカル・ユニオン)が中心になり、大きな工場の場合には、工場単位に支部が設置されるのが通例である
疑問
法制度は労働と報酬の交換という債権契約
これは海外と同じ
なぜ上のようなしくみが成立するのかできるのか?
答え:法律と現実の間を判例法理で埋めてきた
年功序列の成立
雇用契約形態は「職務がない雇用契約」である
仕事は当然色々ある。付加価値が高い仕事もあれば低い仕事もある。
会社が、ある労働者を賃金が高い仕事から低い仕事に異動してもらいたい、となったとき、「給料を下げる」と労働者側は困る
労働者側が困ると会社も人来てもらえないので困る
年功序列にして給与をあげるというモデルが採用される