宇崎ちゃんの献血ポスター騒動から学ぶ
https://gyazo.com/84a8880bef4e8123ee5e91d008bd2646
3巻の表紙が使われている
https://gyazo.com/be1c54dd1813187904beb14cf2bb0d65
何が起きたのか
2019年10月14日 太田啓子弁護士が引用RTをし、「公共空間で環境型セクハラしてるようなもの」と批判 2020年2月の献血で再燃
今回は燃えず
著者は阪神淡路大震災の被災者であるという情報が初出
「なぜ赤十字コラボキャンペーンに協力したのか」と言う質問にだけお答えします
僕が阪神淡路大震災の当時瓦礫の下から助け出された人間だからです
助けられた恩返しがほんの少しできたらと思っただけ
理由はそれだけです
性差と年代差がある
2019年10月
誰が何を問題視しているのか
ポスターは、単行本3巻の表紙をそのまま流用したもの
@katepanda2: ①に関し、ターゲット層が男性だからこの手法は有用だという論は、仮にそうだとしても、男性のみの空間ではなく公共空間に置かれることを是とする理由にはなりません。全年齢全性別がいる公共空間に置かれるものだから問題視しています。私的空間とは性質が違う公共空間のあり方の問題だと考えています @katepanda2: ...①胸などを性的に強調した描写が常にダメなわけではなく、そういう描写を、どういう主体がどういう場所でどういう目的で使用するか、が問題なんです。... ジェイ・アレンは「公の場で女性を過度に性的に描写することは、「女性はこのように扱われるべきものだ」というメッセージを発してしまう」と主張
過度に性的とする根拠
(文春の記者)日本のアニメ表現ではスタンダードなもので、性的な意図はないという声もありますが。
胸を過度に強調するポーズやキャラクターの表情など、エロ漫画の中ではスタンダードな表現かと思いますが、たとえば『ラブライブ!』のようなメジャーな作品においては、典型的な表現だとは思いません。
メジャーだからかどうかではなく、何を描きたいかによって変わるはず
そもそも、『宇崎ちゃんは遊びたい』はエロ漫画的な要素がある作品としてスタートしたと聞いています。今はそこから変遷して、そうとも言い切れないようですが。
今回の表現は、TPOにそぐわなかった。
こうした絵柄が秋葉原の一角に貼り出されていたのだとしたら、何の違和感も感じなかったでしょう。秋葉原に行く人は、こうした表現を目にすることを予想しているでしょうから。本屋の一角で原作の漫画を見かけたとしても、「好みは人それぞれだから」で済む話です。
秋葉原も昔は電気街でそういうものがたくさんあったわけではないのだからTPOにそぐわなかった時期があるはずで、この理屈だと続けているとTPOは変わるってことになるのでは?そこまで続けられたらいいってことなのかな
論点と感想
作家は日本赤十字と編集を通してやりとりしている
作家は騒動以降も支持を受けていない
@syokumutaiman: @colonoe 僕はそもそも赤十字社さんとは編集越しにしか原稿のやり取りしてないし連絡も取れないからなにも聞かされてません 担当編集からも「こういう風に描け」「それは描くな」とか指示はなかったし提出した今回の原稿も一発OKでした
そのガイドラインとやらが適用されるとしたら次回以降じゃないですかね
宇崎ちゃんは1巻を読んだ状態なのでキャラクターを知っている
自分が見た時にはポスターに不快さは全く感じない
他の人がどう思うかは、他の人は自分ではないので知らない
男女の性差における欲求の違い
「官能小説を読む人」というバイアスはかかっていることに注意。厳密には色々言えないが、「そうかもね」とは思える。
@katepanda2: ③表現の自由の侵害だ、みたいな言い方については、表現の自由は「批判されない権利」でもなく「公共空間にTPOをわきまえない表現物を置くことを常に許される権利」でもないということが理解されてないのかなと思います。批判も表現の自由で、私もそれを行使しているということです @katepanda2: それから根本的に私は公権力を掌握してる立場ではない一私人で、特定の表現物を弾圧しようもない。例えばガソリン撒く等の脅迫して赤十字社に撤回を迫ったりしたわけでもない。 社会的相当な範囲の手法による一私人の批判が「表現の自由の侵害だ」というのは、表現の自由の理解としてもおかしいです。
これはその通り基素.icon
@katepanda2: ただし、ターゲット層が男性だからこの方法が有用だというのはそもそも疑問ですが。より広いターゲットにリーチする方法あるのでは、、 また「男性の目をひく目的のためだけに、事業内容とは関係ないにも関わらず女性の身体の性的描写という手法をとる」ということは根本的に問題があるとも考えています
「ターゲットに有効な手法がある。この手法には負の側面がある」とき「事業内容とは関係ないにも関わらず」使うことに間違いがあるということになる
これは、事業内容と関係あればやっていいエクスキューズになるんだろうか?
「男性の目をひく目的のためだけに、事業内容とは関係ないにも関わらず女性の身体の性的描写という手法をとる」を批判する方が筋がいいように思う
結局赤十字がポスターの使用を続けた理由
日本赤十字社はなぜ渦中の「宇崎ちゃん」ポスターの使用を続けたのだろうか。それは、事前検討が十分になされていたからであるだろう。
日本赤十字社の「宇崎ちゃん」ポスターは、そもそも書店に並ぶ同漫画の表紙を改変したもので、現在でも書店で陳列、販売されているイラストを用いていた。
これは事前検討が功を奏したというには弱いと思う
一定の効果はあるだろうけど
日本赤十字社は、特定の思想や政党、ステークホルダーに左右されないために「公平」「中立」「独立」といった基本原則を定めている。
「不快」という意見だけに耳を傾けることは、日本赤十字社の理念から考えるとブレていることになるだろう。
これは誤っているようだ。日赤の課長は朝日新聞に対して以下のように伸びている
”塚原課長は「見られ方への想像力が少し足りなかった。赤十字は公共性の高い団体で、誰もが気持ちよく過ごせるようにしたい」と話す。10月中は配布を続ける
コラボを中止すれば、献血量が減少することはあっても、大幅に増えるということはない。献血という互助を原則とした活動に興味を持つ機会をなくすことは、それ自体が社会的な損失になり得る。
その意味では、日本赤十字社は、炎上によるレピュテーションの低下リスクと、血液が必要な人のために用意できる量が少なくなるリスクを冷静に分析し、後者のリスクが重いと判断したとみられる。