子供の扶養控除廃止
政府は、児童手当の対象年齢を高校生相当にまで広げることを検討中だが、それにともなって扶養控除がなくなる可能性も浮上している。
年収850万円以上の世帯では、むしろ今よりも負担が増えたりする可能性があることが、税理士の試算で明らかになった。
国税庁の2021年の調査では、日本の平均年収は443万円とされているが、厚労省が調査した2020年の子育て世帯の平均年収(雇用者所得)は695万1000円とされている。
上記の3人家族で、この額に近い年収700万円で試算すると、税金が年間11万600円増え、児童手当を12万円受け取っても、実質の手当額は年9400円、ひと月あたりでは783円となる。
扶養控除をめぐる経緯をおさらいすると、民主党政権時代、「控除から手当へ」という方針のもと、所得制限のない「子ども手当」が設けられ、それと引き替えに、15歳までの子どもを育てる世帯の税金を軽くするための「年少扶養控除」が廃止された。しかし、実際の「子ども手当」は予定の半額となり、「年少扶養控除」の廃止で負担増となる世帯もあった。 自民党は政権交代時に「年少扶養控除」復活を公約に掲げたものの、財政上の理由などから、復活は実現しないまま今にいたっている。つまり、現在、児童手当の対象となっている中学生以下には扶養控除がないのに、高校生は、児童手当と控除の「二重補助」になるとして、議論が出ているのだ。 @MobileHackerz: だいぶ言葉がキツめだけれども、まさにこれ。自分で税金計算すると「子供は人としてカウントされてない(なんで??)」という感覚がよくわかります。 末冨芳日本大学教授・こども家庭庁こども家庭審議会部会委員
こども未来戦略会議の財界委員でもある十倉経団連会長が「児童手当の所得制限全廃について、反対の意向を示し」「経団連としては納得感が少ない」と旧態以前たる「子育て罰」主張を繰り広げました(共同通信「経団連、所得制限全廃に反対 少子化対策の児童手当」2023年6月5日)。 基素.icon