中国のネット検閲
検閲されていない情報へのアクセスは、学生の知識や経済的信念、政治的態度、行動に広範かつ持続的な変化をもたらした。例えば、中国の経済成長に対してより悲観的になり、中国政府に対する信頼が低下。また、海外の大学院への進学を計画する学生が増加するなど、将来の計画にも影響が見られた。
中国国家インターネット情報弁公室は28日、中国でネットサービスを運営する内外の企業に政府へのデータ提供を義務付ける「データ安全管理規則」原案を公表した。米企業への規制強化となり、共産党機関紙・人民日報系の環球時報英語版は、米国による通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)への禁輸措置を受けた「対抗策」だと報じた。
「ネット空間の主権と安全保障の維持」を目的とするインターネット安全法に基づく原案。「安全保障、社会管理、経済の制御など」を目的に政府がデータを要求した場合、「ネット運営者は提供しなければならない」と明記した。ネット運営者が国外に重要データを移動したりする前に、監督部門の同意を得ることも求めている。 「データ安全管理規則」のパブリックコメントを2019年5月から開始。中国サイバーセキュリティ法(2017)の下位規定に位置付けられるものであり、中国でネットサービスを運営する国内外の企業に中国政府へのデータ提供を義務付ける可能性がある。 2000 年,全国人民代表大会常務委員会は「インターネット・セキュリティを守るための全国人民代表大会常務委員会決定」14 を採択した。
この文書はインターネットを通じて,社会政治に危害を与えることを防ぐ,インターネット・セキュリティの重要な一部となる。
規定は:「デマを飛ばし,インターネットを利用して誹謗や他の有害情報を発表し,広め,国家政権転覆を煽り,社会主義制度を 覆し,あるいは国家分裂を煽る,国家統一を破ること」「犯罪となること」は,刑事責任を追及する(第2 条に)。
国民個人の電子情報活動や情報コンテンツの公共機関管制の範囲と政府統制の管制内容の拡大を招いた。
公共機関の責任転嫁の体質
ISPの自己審査体制の設立
第七条では,「インターネット業務に従事した部門は法に則って活動を展開し,インターネット上の違法な犯罪行為と有害な情報を発見した場合は,措置を講じ,有害な情報の伝達を止め,直ちに当該機関に報告する。いかなる部門と個人がインターネットを利用する時にも,法律と規則を守り,さまざまな違法犯罪行為や有害情報を遮断する」とし,明確にインターネットサービスプロバイダが同時にインターネット内容の審査者かつ報告者になるという責務を与えることとなった。
2012 年 12 月 全国人民代表大会常務委員会がネット情報の保護を強化することに関する決定」
第十一回全国人民代表大会常務委員会第三十回会議
この決定では,ネットサービスの提供者がユーザーのため,ネット接続のサービス,固定電話,携帯電話などの手続,または,情報発表のサービスを提供する際,ユーザーと契約あるいはサービスを確認する時,ユーザーに真実の情報を提供させる。そして,ネットサービスの提供者が国民の個人情報の内容を審査し,政府機構に告発する義務がある。
ネットサービスの提供者は法律に禁止された情報を発見したとき,違法な情報を削除し,それに関する記録を保存し,関連部門に報告すべきである。
これらの規定によって,政府は国民の個人電子情報活動を監視でき,ネットサービスの提供者もより多い義務がづけられた上,政府は国民の電子情報活動を管制し,コントロールする範囲が拡大した。国民の電子情報活動と政府の衝突が起きるとき,国民個人が劣勢な位置になるわけである。国民個人がその決定にめぐまれた権利を執行できない。
2012 年,全人大常務委員会において「ネット情報保護を強化する決定」が通った。
第5条では,ネットサービスの提供者はユーザーが公表した情報を管理すべきで,法律で禁止された情報を発見したとき,情報を削除し,それに関する記録を保存し,関連部門に報告すべきとする。
この決定の重要な内容の一つは「責任外化」(責任転嫁)の方式を通じ,ネットと国民個人の電子情報活動を管制するものである。
「責任外化」の方式を通じ,中国政府が当該の社会機構に法律上の義務を強制的につけ,普通のネットサービスの提供者が政府部門のかわりに監視と審査の責任を持つ責任者となった。
現在,「責任外化」のネット管理方法は中国政府がネット管理を実施する確固とした主要手段の一つになった。
この決定により,政府部門の情報を管理する権力は無限に近づいた(国民の個人情報を手に入れる権力である)。
第九条では,組織や個人が違法な手段で他人の情報を窃盗し,販売するなどの犯罪行為に対し,関連部門に告発また告訴する権利があり,告発を受けた関連部門は法律によって処理すべきとされる。権利が侵害された国民は法律に従い,訴訟を起こすことができる。
事実上,(略)国民の個人情報を請求する主体は政府となる可能性が大きい。
政府がネットサービス提供者に国民個人の電子情報を要求する時,法律上の根拠が必ず存在するが(前述のような決定など),それらの決定は明白ではなく,実際に行使する際には,大きな随意性と不確定性を伴う。
2015 年に通った「香港国家安全法」17 はネット安全領域での最高の法律である。 この法律の立法目的は,
国家安全を維持し,人民民主専制の政権と中国特色社会主義制度を保護し,国民の根本利益を保護し,改革開放と社会主義現代化建設の順調な進行を保証する(第 1 条)
中国共産党がリーダーとしての位置を堅持する(第 15 条)。そのため,国家はネットに対する管理を強化し,ネット攻撃,ネット侵入,違法情報を漏らすなどのネット犯罪行為を処罰する。
国家のネット区間主権,安全,発展の利益を守る(第 25 条)。
違法の情報を伝播することが国家安全を害する行為として定義された。
「国家安全法」で強調された違法情報の具体的な内容は明確にされていないが,次の箇条に宗教事務,暴力テロ活動,社会矛盾,突発事件,または,各領域で国家安全を害する行為を定義した。それらの有害行為は必ず情報の発信とかかわるため,「有害な情報を流す」という定義が本来の明確な概念に欠けるにもかかわらず,事実上あらゆる実務活動に及ぶ共通の要素となった。各領域において,いわゆる情報そのものが国家安全を脅かす性質を持つようになった。それゆえ,ネット情報が国家安全を脅かす性質があるため,国家のネット情報管理の権限が拡大され,「国家安全法」によって統制される。
2016 年 11 月 7 日全国人民代表大会常務委員会で通った「サイバーセキュリティ法」により“サイバーセキュリティ”が詳細に規定された。
「サイバーセキュリティ法」18 の規定で:「いかなる組織と個人……はインターネットを利用して国家安全,名誉と利益を危害すること,国家政権を転覆扇動すること,社会主義制度を転覆すること,国家統一を破壊すること,国家分裂主義を宣揚すること,テロ,極端主義を宣揚すること,民族憎悪・民族差別を宣揚すること,暴力,猥褻な情報を伝播すること,虚偽の情報の伝播により経済秩序と社会秩序を乱すこと,他人名誉やプライバシー・知的財産権と他の合法的権益を侵害するなどの活動を厳禁。」(第 12 条)。
ユーザーがインターネット利用の権利を得るためには身分情報を提供することが規定
ネット経営者やサービス提供者は,ユーザーが真実の身分情報を提供した後にサービスを提供することを要求できる。
インターネット運営者とサービス提供者がユーザーを実名制審査する
招待の前提条件として国の義務を履行しなければならない,規定された情報を提供できないネットユーザーにサービスを提供しない(第24 条)。
また,「サイバーセキュリティ法」の規定により「ネット運営者は公安機関,国家安全機関など法に基づく国家安全と犯罪の偵察活動に技術サポートや支援を提供する義務がある」(第 28 条)
この規定は,経営者の国に対する義務感を高めた。しかし,経営者の国への責任を拡大したために,一定の程度,経営者とユーザー間の権利義務関係に影響をきたした:
刑事犯罪の容疑者に関する情報を,インターネット運営者は国家機関に協力や技術サポートを提供するのは理解できるが,
国家安全にとって,現在の「国家安全」の範囲は広すぎ,
経営者がユーザーの権利を確保できない状況で,強制的に国家機関に「協力」を提供することにより,実際の運営者とユーザー間の約束は守られない。
また,この法の第 47 条の規定により,「ネット運営者はユーザーが発信した情報の管理を強化しなければならない。一旦法律,行政法規に禁止された情報の伝達を発見した場合,この情報を速やかに除去などの措置をし,情報拡散を防止し,記録を保存してから関係主管部門に報告する」。これは経営者に監視の地位を与えるだけでなく,「法に基づいた」ユーザーとの契約を超え,サービスの中止などの権力も与えた。
報告だけではなくサービス提供の中止も義務づけられた
実際ユーザーと比較すると経営者の立場に優位性が認められ,ユーザーの権益の実現に一定程度の影響を与えるものとなる。
「責任外化」の方式を通じ,国家によるインターネットのコントロールの他,「サイバーセキュリティ法」の規定により,国が直接,サービス提供者がユーザーに提供したサービスを停止させる権力を持った。
第 48 条の規定では:“いかなる個人や組織が送った電子情報,提供のソフトウェアにも法律,行政法規に違反する情報が禁止される。
”サービス提供者はそのユーザーが前項規定の行為を違反した場合,“サービス提供を停止し,除去など処置を取り,関連する記録を保存し,主管部門に報告する”(第 49 条)。
“国家ネット信用部門及び関連部門”は“一旦法律,行政法規により禁止された情報を,発見した場合”, “ネット運営者はその伝送の除去など処置を要求し,それに関する記録を保存し,また中華人民共和国の国境以外からの前述の情報源を発見した時,関連機関に通知しなければならない。またはその他必要な措置で伝播を遮断する技術的措置をしなければならない”(第 50 条)。
それら“転送の停止や除去など処置に関連する記録の保存”に失敗(第 68 条),或は“相関部門が法律による監察あるいは検査の拒否”“公安機関,国家安全機関に技術の提供と協力を拒否”のインター
ネット運営者(第 69 条)には,相応の処罰を与える。これらの法規は国家部門の中止権,ユーザーービスの中止の権力とユーザーの情報使用権を遮断する権力を確立した。
習近平政権の狙いは、党中央による経済のコントロール強化であり、市場をコントロールするためには大手国有企業の市場寡占は有利だが、民営プラットフォーム企業が力を持ちすぎることは不利である、ということなのだ。 エネルギーや電信分野の国有企業寡占のほうが市場独占という意味では深刻だが、そちらはむしろ共産党政権として数社の大手国有企業による寡占を推進し、民営や地方経営企業を接収したり再編したりしている。
一方で民営フィンテック、テクノロジー企業、インターネットプラットフォーム企業が独禁法違反として取り締まられるのだから、不公平の定義自体が共産党の都合で判断されている。
微博で単語が検索できなくなるのがよく回ってくる
民主化運動を検閲した
獄中でノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞した民主活動家で作家の劉暁波(Liu Xiaobo)氏を追悼する言葉をソーシャルメディア上から徹底的に削除
ほとんどの中国人は劉氏の死について知らないばかりか、ノーベル平和賞を受賞した劉氏についてまったく知らない。
ネット検索大手の百度(Baidu)で劉氏死去のニュースを検索しても、結果なしと表示されて検索できない。中国版ツイッター(Twitter)の「新浪微博(Sina Weibo)」でも、劉氏の名前やイニシャルの「LXB」の使用はブロックされている。
習近平が国家主席の任期(10年)を迎えそうになったとき、これを延長しようとしたとき、袁世凱(皇帝)関連の単語が微博で検索不能になった
「袁世凱」「わが皇帝」「万歳」などの単語が新浪微博で検索できなくなる
袁世凱のほか、蔡鍔(袁世凱に反乱起こした人)、張勲(溥儀を復辟させようとした人)、洪憲(袁世凱の中華帝国の年号)、袁大頭(袁世凱政権の貨幣)なども検索禁止らしく、中国近代史カルトQみたいになってて草
微博で「ディズニー」が検索不能になった
「ディズニー」を意味する中国語の発信や検索が制限されていることが2日分かった。ディズニーキャラクターの「くまのプーさん」は、体形が似ているとの理由で習近平国家主席を指す隠語として使用されているため、当局が規制に乗り出したとみられる。
Webサービス運営が受ける各国の規制
Appleはprivacyを重要視しようとしている会社
機械学習も匿名性を保ったままやろうとするプロモーションをしている
しかし、中国国内法に合わせるために中国国内ではプライバシーを比較的軽視している
中国国内で展開するために必要になってしまう
マーケットとしても大きいので、捨てられない
Canalysによると、中国は世界のスマートフォン市場の29パーセント
アップルは2019年上半期、iPhoneの16パーセントを中国へ出荷しました。米国の35パーセントに続く数字です
シェア9%。一位はファーウェイで34%
アップルの透明性レポートによると、同社は2018年下半期、世界中の政府の要請を受けて634のアプリをApp Storeから削除した。そのうち517のアプリは中国政府の要請を受けて削除されたもので、1つを除いてすべての削除要請に従っている。
香港・マカオのiOSユーザは台湾の絵文字が使えない 検索エンジン
So earlier today we stopped censoring our search services—Google Search, Google News, and Google Images—on Google.cn. Users visiting Google.cn are now being redirected to Google.com.hk, where we are offering uncensored search in simplified Chinese, specifically designed for users in mainland China and delivered via our servers in Hong Kong.