香港国家安全法
イギリスと中国は1984年に、「一国二制度」の下に香港が1997年に中国に返還されることで合意 香港は中国の一部になるが、返還から50年(西暦2047年)は「外交と国防問題以外では高い自治性を維持する」
中国政府が香港を対象にした国家安全法の制定方針を明らかにした今月21日に香港におけるVPN需要が6倍以上増えた
日本のスタンス
中国と関係改善を目指す日本側は欧米諸国に追随しないことで配慮を示したが、米国など関係国の間では日本の対応に失望の声が出ている
時系列
2019年6月29日
2019年6月30日
6月30日に解散を決めた「デモシスト(香港衆志)」は、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)、羅冠聡(ネイサン・ロー)、周庭(アグネス・チョウ)らによって2016年に結成された香港の代表的な民主化団体。国家安全維持法案が中国で可決された今、活動を継続すれば直ちに投獄され罰を受ける可能性がある。 ウォン、ロー、チョウの3名は、2014年の民主化運動「雨傘運動」で注目を集めた。ウォンとローは民主化活動を理由に懲役刑を科されて収監され、残るチョウも2019年の政府に抗議するデモ活動の最中に逮捕された。3人とも、市民による直接選挙が行われている香港区議会の議員選挙への立候補を試みたが禁止された。 結局直接選挙はされなかった
2019年6月30日全人代の常任委員会で可決&即日施行
https://youtu.be/r-acA6DxDX8
林行政長官は「香港特別行政区は中国から切り離すことのできない一部分で、高度な自治を有する地方行政区域であり、中央人民政府が直轄している。国家の主権、安全、発展の利益を守ることは香港特別行政区の憲政責任であり、香港市民とも密接な関係がある。香港特別行政区が直面する国家安全保障のリスクが日増しに顕在化していることを鑑み、中央政府が国レベルで香港特別行政区が国家の安全を保障する法律を制定し、香港が国家安全保障面における抜け穴を塞ぐようにすることは、実に必要性と切迫性がある。今回の立法は『一国二制度』の制度体系を完備させる重要な一歩であり、香港社会の安定を一日も早く回復させることにつながる」と表明しました
2020年6月4日
2020/7/1
https://gyazo.com/78b86e05eccb1719745efdb3c917d75d
警察は逮捕した10人の一部が「香港独立」や2019年の大規模デモのスローガンだった「光復香港 時代革命」の旗やプラカードを所持していたと発表した。街頭での荷物検査でかばんなどの中から見つかり、逮捕されたケースもある。
レセプションで演説した林鄭氏(引用者注:林鄭月娥)は、香港国家安全維持法について「香港の国家安全制度を完全なものにするための歴史的一歩だ」と意義を強調した。 ――中国内では香港返還の時点で、香港の「高度の自治権」を明記した1984年の中英共同声明は無効になったとの主張もある。
「くだらない言説だ。共同声明やその関連の同意は中英両政府によって署名された合意文書で、国連にも登録された。したがって2047年までは声明の中身は失効せず、両政府が声明の履行状況を監視する役割を担う。これには疑問を差し挟む余地はない」
「英政府も香港市民が移住できるよう、英国市民権を取得しやすくする計画を打ち出した。自由を失う恐れがある香港市民の懸念に応えるのは、旧宗主国である英国が果たすべき責務だ」
法律に基づいて香港に「国家安全維持公署」という中国の治安機関が新たに設けられることについて「この機関が行使する権力は、香港の自治権の範囲を超えており、取り扱う案件はすべて国家機密に関わる」と述べ、香港政府から一切管理を受けず、独立して取締りなどにあたるという認識を示しました。
民主化運動の取り締まり
容疑者の身柄を中国本土にも送れるようにする条例の改正案に反対し、アメリカ議会の公聴会に出席して中国に対する制裁の必要性を訴えるなどした香港の民主活動家の事例を挙げ、こうした行為も処罰の対象になる可能性があるという認識を示しました。
2020年7月7日
香港政府の発表によりますと、規則は、緊急の場合などは令状がなくても捜索を行えるとしているほか、国家の安全に危害を加えるインターネット上の情報についても、アクセスを制限できるとしています。
逮捕されたのは、中国に批判的な論調で知られる香港の新聞の創業者、黎智英氏ら9人です
香港国家安全維持法の施行から30日で半年となり、香港で民主派の排除が加速している。これまでに40人が国家分裂を企てた容疑などで逮捕され、4人が起訴された。香港警察は欧米に逃れた活動家ら約30人を指名手配し、民主派の影響力低下を狙う。
日本留学中に「香港独立」などを訴える投稿を交流サイト(SNS)にしたなどとして、刑事罪行条例違反(扇動の意図を有する行為)の罪に問われた20代の香港人女性に対し、香港の西九竜裁判所は3日、禁錮2月の実刑判決を言い渡した。
別の法律