ロシアのマリウポリ侵攻
同国東部マリウポリの市長顧問は15日、露軍が包囲するアゾフスタリ製鉄所で初めて、非人道的兵器とされる白リン弾が使用された可能性があると非難した。 アゾフスタリ製鉄所に残っていたウクライナ部隊の最後のグループ531人が投降し、ショイグ露国防相が同製鉄所の完全制圧をプーチン大統領に報告したと発表した。 ゼレンスキー氏は会見で「対空砲火で撃墜される危険を知りながら、多くのヘリの操縦士が水や食料、医薬品を届けるため製鉄所に飛んだ。90%が帰還せず、亡くなった」と明かし、籠城した部隊だけでなく、部隊の救出作戦に携わった全員が「英雄」だとした。
https://www.youtube.com/watch?v=-6_uKjA9gTs&t=2s
2022/5/17 陥落
ロイター通信は同日、マリウポリの製鉄所から負傷兵を乗せたバス12台が出発した-との目撃者の証言を伝えた。退避した人数は不明だという。
ウクライナのゼレンスキー大統領は17日に公表した動画で「つらい一日だ」とした上で「ウクライナの英雄たちは生きなければならない」と強調した。
抵抗を続けたウクライナ内務省系「アゾフ連隊」のプロコペンコ司令官は16日、通信アプリを通じ「82日間にわたり敵を引き寄せ、ウクライナ軍が部隊を再編成し、武器を手に入れる可能性をつくり出した」と兵士らをたたえた。
ウクライナ軍参謀本部は17日、東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所に籠城するウクライナ部隊について「戦闘任務を完了した」とし、部隊指揮官に事実上の投降を許可した 国防総省高官は2日、ウクライナに侵攻したロシア軍の動向について、前進と後退を繰り返し、目立った進展がみられないとの分析を示した。東部ハリコフ周辺では40キロ後退したという。同高官は露軍が停滞している要因を士気の低さと補給の不備だと指摘。ウクライナ軍の反撃も「強靱(きょうじん)だ」とした。
英国防省も2日、露軍は保有する全地上戦力の65%をウクライナに投入したが、25%以上が戦闘能力を失ったとみられるとの分析を発表した。
一方、露国防省が公表した「マリウポリ解放」と題したサイトでは、1943年に旧ソ連軍が同市を解放するまでナチスは住民を虐殺したと指摘。「当時のナチスと、市民を盾にする現在のウクライナ過激派は連続している」と主張した
プーチン氏は、マリウポリの軍事作戦は「成功した」と述べ、市街地からウクライナ側部隊を掃討したことで、都市の制圧は事実上、完了したとの認識を示した。
米国防総省高官は21日、記者団に対し、ウクライナ南東部の要衝マリウポリはロシア軍に制圧されていないとの分析を明らかにした
ロシア軍はマリウポリに集中。離れる明白な動きは確認していない。
露軍は同日までに東部ルガンスク州クレミンナを制圧。ただ、各地でウクライナ軍の抵抗に遭い、前進は一部にとどまっているもようだ