ロシアのエネルギー供給
欧州はロシアのエネルギーに依存している
輸入している国
EUはこれまでのところ、インドがロシア産原油を欧州に転売することについて取り締まりは行っていない。しかし、ボレル氏によれば、16日に会談する予定のインド外相にこの問題を提起するという。
インドは石油の80%を輸入しているが、ロシアによるウクライナ侵攻前は、ロシアからの輸入は2~3%程度にとどまっていた。しかし、昨年、原油価格が高騰すると、インド政府は大幅な割引価格を利用してロシアからの輸入を増やしていった。
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同報告によるとロシアの4月の原油及び精製油の輸出量は1日当たり830万バレル。原油輸出の増加分が石油製品の減少分を相殺したという。
大量の石油の輸出先を中国とインドに振り向けたことが要因となっている。
インドは侵攻開始以降、ロシア産石油の最大の輸入国の一つだ。さらにそれらの石油を精製燃料として欧州に輸出してもいる。 それでも4月の輸出による収益は前年同月比で27%低下したと、IEAは推計している。
ロシアの国家予算の約45%を占める石油・ガス部門からの税収も、同時期で3分の2近く下落した。
ロシアが減収を補う手段として石油輸出を増やしている可能性があると指摘。先月は主要産油国でつくる石油輸出国機構(OPEC)プラスに対して行った日量50万バレルの輸出削減の約束も果たさなかったとの見方を示した。 EU域内の事業者は、今回設定された上限を超える価格で売買されたロシア産原油に関して、域外国に海上輸送することのほか、技術支援、仲介、資金供給や保険といった関連サービスを提供することが禁止された。
原田大輔 石油天然ガス・金属鉱物資源機構 調査部 調査課長
欧州連合(EU)は5月30日に、ブリュッセルでロシアのウクライナ侵攻などを巡る特別首脳会議を開き、対ロ制裁としてロシア産原油の一部輸入禁止で大筋合意した。
関税は輸入国側が負担するため、ロシアの貿易収入に打撃を与えるという制裁の狙い自体を疑問視する声も上がっており、議論も行われなかったという。
日本の原油輸入に占めるロシア産の割合は小さく...
ENEOSホールディングスも「4月中に最後の荷受けをしてからは、(ロシア産石油は)買っていない」(斉藤猛社長)
ロシア産石油の禁輸案では、ハンガリーが国内への打撃を理由に反対を続け、合意に至らなかった。 施設を通じたガス輸送量はウクライナ経由で欧州に送られる全体の3分の1に当たり、欧州向け供給に影響が出る恐れがある。
追加制裁案は、フォンデアライエン氏が4日、欧州議会の演説で発表した。「露産原油に大きく依存している加盟国もあり、たやすくはない」とも述べ、ロシアに代わる供給元を確保する必要性を訴えた。
EUではドイツやハンガリーなどの東欧諸国で露産エネルギーへの依存度が高い。民間機関の試算によると、2月のウクライナ侵攻後、EUはロシアから200億ユーロ(約2兆7000億円)の石油を購入している。
ロシア通貨ルーブルによる取引決済に応じなかったためだとしている。ウクライナ戦争が続く中、ロシアは露産ガスに依存する欧州に、揺さぶりをかけた。