ドルコスト平均法
気休めを得られる代わりに効率の観点で不利な方法。私は選ばない
あなたは損失回避を重要視しすぎているかもしれない。プロスペクト理論を知ると考え方が変わるかもしれない。 まとまった資金がある場合に、一括で投資するか分割で投資するか(ドルコスト平均法)という議論がある
以下では、まとまった資金がない場合の議論をしていないので注意
まとまった資金がなければ毎月少しずつ積み立てるしか選択肢はない
典型的説明
価格が変動する金融商品を買う場合、時期によって価格が異なるため、買う時期を誤ると大きな損失を被ります。もちろん、先行きの価格の変動は、誰にもわかりません。
こうしたリスクを軽減する方法として、たとえば「定期的」に「一定額」で、価格の動きに関係なく価格変動商品(たとえば株式、外貨建て資産など)を購入していく方法があります。「定額購入法」といいます(「ドル・コスト平均法」と呼ばれることもあります)。
たとえば「毎月」一定額の例で説明すると、毎月「一定額」で購入していくため、「価格が高い月には少ない数量しか買わず、価格が低い月には多くの数量を買う」ことになります。
この方法を使えば、いわゆる“高値づかみ”(最も高い値段だけで買うこと)を避けることができ、取得価格の平均値を下げやすくなります。
ほんの僅かに複雑な話なので、掴みとしていいのか、いろんなところでこれについての説明を見ることができる
https://gyazo.com/b443ee09674418d014f0ad2e79116349
中立風の説明
両論併記
しかしここでの「ハイリスク」という表現はわかりづらい
最後に買う金額が同じならとりうる分散は同じ、投資し切ったあとに取るリスクは変わらない
時間的に徐々にリスクをとっているだけだから、積分すればリスクは小さいが、最終的なリスクは同じ
リスクに対してプレミアムがつくわけだから、プレミアムを捨てている
「資産がマイナスにはなりづらい」という意味では「ローリスク」
(低確率で起きる)序盤に暴落した場合には最悪資産が戻らないという意味で「ハイリスク」
ドルコスト平均法でやっていたって、「積立途中に好調でも最後に暴落する」場合に最初からやっておけばよかったというリスクがある
株式市場が長期的には上昇という経験的事実を信じるなら、分の悪い賭け
批判的な意見
ドルコスト平均法はもともと、投資を始めた直後や、相続や贈与などで一時的にまとまった資金を手にいれたときに、(リスク許容度の範囲内で)一括で投資できるにもかかわらず、あえて市場に投入するタイミングを遅らせて分割しながら一定額ずつ入れることをいいます。
実際のところ、ドルコスト平均法自体には(心理面を除いて)魔法のような特別なメリットがあるわけではなく、アセットアロケーションを歪める要因になるだけです。未来を予測する能力がない・マーケット・タイミングを決してはかったりはしない「普通の人」にとっては、とても合理的とは呼べる戦略ではありません。 In this paper, we compare the historical performance of dollar-cost averaging (DCA) with lump-sum investing (LSI) across three markets: the United States, the United Kingdom, and Australia.
LSIが一括投資
On average, we find that an LSI approach has outperformed a DCA approach approximately two-thirds of the time, even when results are adjusted for the higher volatility of a stock/bond portfolio versus cash investments.
株の変動性リスクを考慮してもLSIの方が2/3の時間で良い結果になった
This finding is consistent with the fact that the returns of stocks and bonds exceeded that of cash over our study period in each of these markets.
We conclude that if an investor
expects such trends to continue,
is satisfied with his or her target asset allocation,
and is comfortable with the risk/return characteristics of each strategy,
the prudent action is investing the lump sum immediately to gain exposure to the markets as soon as possible.
But if the investor is
primarily concerned with minimizing downside risk
and potential feelings of regret (resulting from lump-sum investing immediately before a market downturn),
then DCA may be of use.
Of course, any emotionally based concerns should be weighed carefully against both
(1) the lower expected long-run returns of cash compared with stocks and bonds, and
(2) the fact that delaying investment is itself a form of market-timing, something few investors succeed at.
market-timingは市場予測という意味かな?
簡易的なシミュレーションが追記されていた
アセットアロケーションが適切であることの方が期待値が高い
上がって、下がって、また上がる…、というような人が典型的だと思いやすい値動きのケースにあって、保有資産に対するリスクと期待リターンではなく、平均買い単価だけに注目した場合に、ドルコスト平均法が有利に見えて「気が休まる」というのが、ドルコスト平均法の真相
後述の勝間和代の理屈を論破している
理由
リスク資産に投資する場合に、一度に買う場合と比較して、分割購入の途中時点では投資額が少ないのだから、リスクが小さいのは当然で、期待リターンも小さくなっているのだから、少しも有利ではない。もともとリスクに見合う以上の期待リターンがあると思うからその資産を買うのだろうから、時間をかけた分割購入は、利益機会を逃す「機会費用」を発生させている。 売買回数が増えるのだから、手数料と手間が余計に掛かる。
定額購入と一定数(株なら同一株数、投信なら同一受益券数)単位の購入のどちらが有利かは、収益率の時系列自己相関がプラスかマイナスかによるが、過去のリターンと将来のリターンの相関は概ね無相関であって、ドルコスト平均法が「有利だ」と言える理論や実証結果はない
これはどういう理屈?基素.icon
上がってたら次下がっるというような仮定に対して上がった後に下がるかどうかはわからないという指摘をしている
同様の意見
https://gyazo.com/c104dc3b4c97b996e49714f93d9c26a2 https://www.youtube.com/watch?v=k1AjgqZDSqw
山崎氏は他の記事で「理屈で自明なことを真面目に計算するのに時間を費やすのは愚か」みたいなことを言っていた(元記事失念)
シミュレーション
肯定的な意見
https://youtu.be/CBnqRaNBQPM
詳しい理屈の説明はない
手取りの1-2割の積み立てを推奨
値動きのあるIndexの投資信託を買う。信託報酬が高くても0.7%なものを買え(0.2%が最低レベル)
世界株式Index
TOPIX
年利3-4%
新興国
あまり下がらずに上がり続けるので、トータルではあまり儲からない(底値で買えない)
配当が年3-4%
毎月同じ金額を買うので真ん中辺をうろうろすることになる
https://youtu.be/k_xLL0MSfqg
資本主義下では、中長期的にはインフレと経済成長がある
世界ではインフレする
世界Indexや世界REIT
配当がある
元本変動でもうけるものではない
相場変動がほどよくある
上がったり下がったりしながら平均価格が上がると、ずっと値動きするものよりは儲かる
±50%の変動があるとする
1万円のものが15000円になっていたら、0.66倍買える(-34%)
1万円のものが5000円になっていたら2倍買える(+100%)
この考え方は平均単価を見ると正しいのだが、保有する資産に対するリスクと期待リターンでは得ではないというのが冒頭の山崎の主張
https://youtu.be/yhh_dCp7BGQ?t=660
今が旬と長期投資を分けて考えている
長期投資は良い銘柄を景気循環のタイムスパンで時間分散する 5-10年で簿価をつくる
理論的根拠は何?基素.icon
リスクが小さくなる(もちろんリスクプレミアムも小さくなる)
まず第1のポイントは、積立と一括のどちらが良いのかは、事前には分からないので、両方を組み合わせるという考え方です。つまり、まず一括の投資で資産運用を始め、その後積立を組み合わせていくことで、両方のメリットを取るという考え方です。WealthNaviを利用されている方の半分以上が、実際にそうされています(※1)。
※1 2020年5月31日時点。預かり有価証券の残高がある口座数のうち、積立設定のある口座数の割合(66.2%)
全く意味がわからない基素.icon
第2のポイントは、特に経済や相場の先行きに不安を強く感じる場合には、積立の方をメインにしてはどうかという考え方です。それは、積立によってリスクを減らすことができるからです。
不安を強く感じるのならばやらない方がいいのではないか基素.icon
第3のポイントは、私たち働く世代の場合には毎月の収入がありますので、毎月の収入の中から、可能な範囲で積立を活用していくということが実践的だということです。
そう思う基素.icon
山崎氏の主張は分散投資としてはスタンダードなものとは異なり、一般にすすめられている分散投資の方法としてはかなりリスクが高いものであることだ。
スタンダードなものとは何か?
山崎氏は一括投資を推奨し、ドルコスト法は気休めに過ぎないとする。たしかに理論上は、ドルコスト法はリターンの見込みをよくするものではなく、投資期間が少ないという点ではマイナスになり得るが、ここで最も重要なことは、「個人投資家は、大きなマイナスに陥ることを回避する投資法が必要」という視点だ。そこが山崎氏には弱い。下がったら下がったでしかたがないという立場だ。これをリスクが高いというのである。
確率的に小さいダウンサイドのリスクを重視して確率的に大きいアップサイドのリスクを捨てろという意見で、私は同意しない。賭けに負けても人生は続く。人生の面白さのメインの部分ではない基素.icon
絶対に負けられない資産は、そもそもリスク資産にしてはいけない
十分な知識や経験のない人が、一度に多額の投資をするのは、かなり危険。初心者でなくとも、今後の値動きを予想するのは難しく、「今が高値づかみの可能性もある」(頼藤さん)ためだ。それよりは、少額ずつ投資をする積立のほうが、リスクは大幅にダウン。「時間分散」することで、元本割れするリスクを抑えるようにしよう。
時間分散しても元本割れに着目したらリスクは減らないでしょ基素.icon
振れ幅が小さくなるだけで、元本に対してリスクは同じだから