スタートアップは独裁が良い
亀山敬司:どっちが頭かははっきりさせておかないといけない。会社は民主主義じゃないから。 とくに、大きい会社なら役員会とかもあるけど、君たちの規模のときは、独裁者が走って「俺についてこい!」みたいな感じじゃないと事業なんかできないし、それがスタートアップの売りみたいなものだからね。
大きくなった場合はこいつに責任持たせてやらそうとかあるのかもしれないけど。ほとんどの起業家は、俺も含めて、若いころは全部トップが引っ張っていく感じになるから。どっちが責任持つんだとか、相談してやるとか言ってられる場合じゃないんで、どっちが上かははっきりさせておいたほうがいい。
「最後は俺が責任取る」みたいなかたちじゃないと、絶対どっかで喧嘩になるし、もし喧嘩になって別れたら、どっちがその会社を引き取るのかは決めておいたほうがいい。
だいたい、みんな孤独は嫌だから、「一緒に仲良く経営やろうぜ」って言うわけ。学生ならとくにね。でも、たいていうまくいかないから。「俺が会社やるからお前手伝ってくれよ」ならいいけど。
高宮慎一:ザ・トップとナンバー2で、たぶん見てるものもぜんぜん違って、だから起業家の人たちって横ですごく仲良いし、VCでも同じ目線で入れるとすごく仲良くなれる。けど、なぜかナンバー1とナンバー2のコミュニティは違う。 走りながら、右、左、っていちいち民主主義的にやったり、多数決をとるのって結局、責任の所在を曖昧にしちゃって良くないと思っています。走りながら右か左かを決めていかなきゃいけない局面は、ある程度独裁で、軍隊的な感じでやるべきだと。ただ、お前ら俺についてこい! みたいなオラオラな感じじゃなくても、やり方はある。