オリジナリティの神話
オリジナリティは神聖であり不可侵だと考えているように見える人がいる。この考えはどう発生するのか?
AとBのオリジナリティについて2つの立場がある仮説
https://gyazo.com/35801ff62bc9e4a28af5fd7a98443fa1
解釈1:模倣の集合にオリジナリティという名前がついている 模倣の対象はかぶることがあるが、全体で見ると全くかぶっていないA, Bには異なるオリジナリティを感じる
主張の例
https://youtu.be/0OqvsOj18eA?t=636
解釈2:AやBという独立したオリジナリティが存在している
人間は生来オリジナリティというものを獲得している
オリジナリティの幻想はこっち
「AとBに似たもの」が現れた時のそれぞれの解釈
https://gyazo.com/25d54e74b4c7ec7acb9d8643a3da88d7
解釈1:AとBの要素だけやたら取り入れたCが現れた
Cを構成する集合のほとんどは先行するAとBなので、Cの独自性は感じない
CがAやBと区別できないので、オリジナリティがないと表現する
Cの学習元はAやBが学習したものと同様の要素からできていて、かつ成果物がAとBに近い
成果物がAとBの要素を高次元に統合していると全く別のオリジナリティを確立するが、まだできていない状態
解釈2:A+Bが現れた
Cというオリジナリティはなく、「AとBをパクったもの」
いずれもCに「オリジナリティ」は感じていない
解釈1では、Cはもっと模倣すればAやBと独立したオリジナリティが生まれる
解釈1では、絵を描く時は自身の体験などから学んだものの一部が反映されている
https://gyazo.com/452bb5eb47b1b910f157ded90e4c3f1a
図:学んだものの一部を使って絵を描く
あるいは全てが反映されているが、寄与の低いものを無視したと考えた図と解釈しても良い
注:描いた絵は誰かが学んだものになりうる
学んだものの集合が近いと、かいた絵も似ている(かいた絵空間の距離も近い)
例:絵柄がウケると、みんなそれを真似るので流行りの絵柄が生まれる。これは学んだもの(絵柄)の絵に対する寄与率がとても高い状態 画像生成AIは尋常でない数の模倣をする。そしてプロンプトによってその集合の一部が切り取られる
画像生成AIの学び(in 解釈1)
https://gyazo.com/5acb46d5c7135ae3577137ed0184fdec
デジタル空間で学習可能なもの(緑色の領域)を人間よりも圧倒的に素早く学習する
現時点では白色の領域(個人の体験や、物理的な体験)は学習できない
AIで絵を出す時
https://gyazo.com/e17a36c180a45020e59bf3c36b444c37
ピンク色の領域ように切り取ると、オリジナリティのない絵が出せる
要素から絵を出した時、元々あったEの絵とすごく似てしまうことがある
青の領域のように切り取ると、今までなかった結果が現れオリジナリティが誕生する
このようにうまく切り取れば解釈2でもオリジナリティはあるように感じられる
こういう要素が合体して生まれている気がする
前提
ここでいうオリジナリティは「他人とは違う」「ブランド」のようなものを指す
第三者から見て明らかに違うものを「オリジナリティが高い」と表現することに異議がある人は少ないはず
上の図で言う解釈2
オリジナリティは尊いという価値観
オリジナリティに価値を感じる理由は作品が良かったから生産者への敬意からくる?
オリジナリティは無から生まれるという勘違い
人間はいろんなものを学習(模倣)して概念を新結合して新しい概念を作る 目を瞑って生活していたら、新しい表現と見做される絵を描くことはできないだろう
オリジナリティは保護され、創造主の意のままにならなければならないという考え方
権利保護的な考え
事実:IPは著作権法で手厚く保護される
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https://gyazo.com/25d54e74b4c7ec7acb9d8643a3da88d7
AIはこのどちらの視点からもオリジナリティをぬすんだことになる?
上の図には体験は盗めない点が反映できていない
入力空間と出力空間を別にして、広大な出力空間から真似てるのがAIとすると整理しやすいかも
つまりこう
https://gyazo.com/5acb46d5c7135ae3577137ed0184fdec