2026-05-15
2026-05-14←創作日記(2026年5月)→2026-05-16 1週前:2026-05-08 1年前:2025-05-15
2026-05-15 My President Went to China, and All I Got Was Even More Expensive Gasoline
トランプと習近平の米中サミットが終わったけど、何が実現したのかさっぱりわからない。とりあえずトランプは「中国がアメリカの石油をもっと買うぞ」と自慢げに言ってて、実際それを受けて原油価格はちょっと上がった。で、なぜかトランプ本人はそれを「勝利」だと思ってるらしい。バカじゃないの、というのが今回の話。
前提知識として、アメリカはかつて石油の大輸入国だったけど、シェールオイル革命のおかげで2020年以降は純輸出国になっている。だから「中国にもっと売る」というのは、抽象的にはまあアリの話ではある。
でもここが肝心で、輸出が増えると国内供給が減り、国内のガソリン価格はグローバル価格に引っ張られて上がる。ヨーロッパやアジアの買い手が高値を出してるから、アメリカ産原油はそっちに流れていく。実際これがホルムズ海峡問題で世界経済が大崩壊しないで済んでる一因でもあるんだけど、その代償としてアメリカ国内の消費者は高いガソリンを掴まされてる。
「アメリカは石油自給国なんだから関係ないだろ」と思うかもしれんが、ほとんどのアメリカ人は石油産業の利害関係者じゃない。儲かるのは石油会社だけ。これが今回の超重要ポイント。
じゃあその石油会社の儲けは誰のところに行くのか。企業ってのは結局株主のものだけど、米国株のかなりの部分は外国人が持ってるし、国内の持ち主も上位の金持ちにめちゃくちゃ偏ってる。だから棚ぼた利益はほぼ富裕層と外国人に流れる。
一方ガソリンを入れなきゃいけないのはほぼ全員。直接運転しなくても物流コスト経由でみんな食らう。要するに米国民の8割~8割5分以上は石油高で純損する。トランプの「中国がもっと買ってくれる」っていうのは大多数のアメリカ人にとっては勝利でも何でもなく、むしろ損失。
反論として「いやキャピタルゲインで富裕層を潤わせて経済全体が良くなる」みたいなトリクルダウン的なロジックを出せなくはないけど、それでガソリン代の痛みが帳消しになると本気で信じる奴はいないだろ、というのがクルーグマンのスタンス。
歴史的にも、ガソリン価格は政治的に異常にデカく効くファクターで、家計に占める割合以上に有権者の機嫌を左右する。バイデンがそれで散々苦しんだのに、今回はトランプが自分で戦争始めたせいで価格が上がってるという、見事なブーメラン。
オチとして、クルーグマンは「実際には中国はそんなに買わないと思う」と予想。だから言うほどダメージはないかもしれない。でも本気でサミットの目玉成果が「中国が米国産原油を爆買い」なんだとしたら、それはアメリカ国民にとっての勝利じゃなくて単なる敗北。お疲れさん、いい週末を、で締め。
2026-05-15 Why Did Trump Take Elon Musk to China?
トランプが習近平との北京会談にイーロン・マスクをはじめとする大富豪CEOたちを引き連れていった件について、「そもそもそれでいいのか」という話。
まず基本的なことを確認しておこう:アメリカの企業はアメリカじゃない。株主の利益を最大化するだけで、それが国民全体の利益と一致するとは全然限らない。
「GMにとっていいことはアメリカにとっていい」という有名なフレーズがあるが、あれは昔話。当時のGMは労組・顧客・地域社会をステークホルダーとして重視する「ステークホルダー型企業」だった。今は違う。
現代の大企業は株主価値の最大化一本槍。テスラに至ってはマスク個人の利益最大化装置と化しており、米国の労働者や安全保障とは無縁の存在だ。
さらに、アメリカ企業の株式の約40%は外国人が持っている。企業が儲かっても、その利益の4割は海外に流れる計算になる。
国内でも株式保有は上位10%(というか実質的に上位1%以下)に激烈に集中しており、一般のアメリカ人はほぼ関係ない話だ。
アメリカ世帯の90%は株を資産の17%以下しか運用していない
テスラやNVIDIAが北京に行くのは「アメリカが中国に行く」のとは違う。彼らが欲しいのは中国市場へのアクセスであり、本来なら安全保障上の理由で輸出規制すべき高度な技術を売り込もうとしている可能性すらある。
エリック・トランプ(トランプの息子で家業を仕切っている)も搭乗していた。「家族旅行」と言い張っているが、事実上「賄賂ください」という看板を掲げながら北京を歩き回っているようなものだ。
他の大富豪連中については、トランプへの政治献金や様々な形での「投資」の見返りとして同乗しているわけで、これも腐敗以外の何物でもない。
今回の訪問は「アメリカが弱くて中国が強い」という現実をさらけ出した屈辱的なものであるうえに、トランプ政権に巣食う腐敗の壮大な実例でもある。
結論:この訪問から「私たち」が得るものは何もない。マスクに何かいいことがあるかもしれないが、残りの全アメリカ人には何も来ない。怒るべきだし、これをトランプが「勝利」として語るのを許してはならない。
動画素材が1TBに達してしまった。元データ消せない
動画編集をせねば……
https://www.coursera.org/learn/biomedical-ethics-and-public-health-ethics
https://x.com/openai/status/2055016850849993072?s=46
https://youtube.com/shorts/e-uQyFaCfzM?si=XXN38CTHmGFjp-BA
赤見かるび