環が体であるための必要十分条件
.$ 1 \ne 0
乗法と加法の単位元
かつ
Rが自明でない左イデアルをもたない
ことが必要十分
必要性
環Rが体のとき
前者($ 1 \ne 0 )
体の定義より自明
0以外の元があることは定義で求められてる
後者
IをRの0でない左イデアルと仮定すると
$ I \cap R^{\times} \ne \phi
したがって$ a \in I \cap R^{\times}とすると
$ a^{-1} \in Rゆえ
$ 1 = a^{-1}a \in Iゆえに$ I = R
解説
逆元の存在を利用して$ 1 \in Iを作り出している
十分性
仮定
・$ 1 \ne 0かつ
Rが自明で無い左イデアルをもたないとき
$ x \in R \backslash \{0\}とする
左イデアル$ Rx := \{ ax \mid a \in R\}は0でないから
Rに一致する
よって$ Rx = R
したがって、$ yx = 1なる$ y \in Rが存在
$ 1\ne 0より、$ y \ne 0すなわち$ y\in R\backslash\{0\}
ここ、「y=0と仮定すると1=0となり、1$ \neq0に矛盾、よってy$ \neq0」ですmoyamin.icon
同様にして $ y\in R\backslash\{0\}より、
$ zy = 1なる$ z \in Rが存在
このとき
$ z = z1 = z(yx) = (zy)x = 1x = x
ゆえに$ yx = 1 = zy = xyとなり、
xは逆元が存在するので$ x \in R^\times
よって、$ R^\times = R\backslash\{0\}
Rは体といえる
十分性まとめ
自明でない左イデアルがないことから、
任意の元がから逆元が取れること(体の定義)を言えばいい
適当に作ったゼロでないイデアルが、Rに一致する
そこから、適当な元でyx =1を作る
適当な元yに対しても、同じzy= 1つくる
結合法則つかって、z=xを言って、
逆元の存在を導く
適当なxから逆元が取れたので、これは体
乗法モノイドのRの単元群が、Rのゼロ以外と一致するとき、Rを体という
0以外で逆元が存在するやつということ
記号を使うと
$ R^\times = R\backslash\{0\} \ne \phi
これにまとまる