マスクを理解する
練習
Photoshopのマスク機能
Photoshopでは画像のピクセルを直接消すことも可能ではあるが、マスクを利用することで元の画像を編集しない(非破壊処理)で不要な部分を隠すことが可能となる。マスクは、静止画や映像に限らず合成処理に多用されるテクニックなので身に付けておきたい。
マスクの種類
レイヤーマスク
クリッピングマスク
ベクターマスク
Photoshopのマスクには上記のような種類があるが、ここではレイヤーマスク、選択とマスクモード、選択範囲の作成機能であるクイックマスクモード(今回は扱わない)について紹介する。
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素材画像の準備
下画像をドラックアンドドロップもしくは右クリックで自分のPCにの保存する。
https://gyazo.com/795465b64b912d2780c7de783e3440fd
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画像をPhotoshopで開く
「ファイル > 開く」もしくは画像をPhotoshopにドラックアンドドロップで開く。
https://gyazo.com/6d7e295d072a21d99a9e55b685c32607
レイヤーサムネイルを大きくする(パネルオプション)
レイヤーパネルのオプションメニュー > パネルオプションからサムネールサイズを変更することが可能。
https://gyazo.com/cbc419439b98264a68a934fdcff8246b
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方法① レイヤーマスク
レイヤーパネル下の「レイヤーマスクを追加」アイコンをクリックする。もしくは「メニューのレイヤー > レイヤーマスク > すべての領域を表示」。
https://gyazo.com/5422f01d6d1a38b87d76b4d0366d05ad
レイヤーパネルが下図のように変わり、レイヤーマスクが追加されていることがわかる。
https://gyazo.com/1e624c58a0b6b768b701fa8b4f557ed3
この時、レイヤーマスク側が選択されている状態を理解する。
カンバスタブの括弧内にレイヤーマスク/8と表示される。RGB画像が選択されている場合はRGB/8と表示される。
この状態でないとレイヤーマスクを編集できない。
https://gyazo.com/e5090e7b59d627b26b2b5f5140e2b60f
レイヤーマスクの編集状態では、描画色と背景色はグレースケールのみとなる。
描画色と背景色の切替は下図の「90度に曲がった矢印」アイコンをクリックするか半角英数Xキーを押す。
https://gyazo.com/222a94ee77b508e75d6ac41f2d2435ad
描画色を黒に切り替えた状態で、ブラシで猫の周りを消していく。
レイヤーパネルのレイヤーマスクのサムネイルでも黒で塗りつぶされていくことがわかる。
必要に応じてブラシサイズや硬さを変更したり、描画色の白/黒を切替ながら、猫の周辺を細かく調整していく。
https://gyazo.com/c15d0d4d01d094bf42b566be7f698db5
上記サイトのショートカットの他、ブラシツールの状態で右クリックすることでブラシオプションを表示することもできる。
透過された場所はチェック柄となるが、色ベタで塗りつぶしたレイヤーを下に配置することで境界がわかりやすくなる。
https://gyazo.com/b95f746b0b7c0b483c40f5173469e5ae
参考:2つのウィンドウを利用する方法
メニューの「ウィンドウ > アレンジ」で新規ウィンドウを作成する。次に「ウィンドウ > アレンジ > 2分割表示 - 垂直方向」で同じウィンドウを並べて表示する。レイヤーマスクの状態とRBG画像の状態を同時に確認しながら作業することが可能。レイヤーマスクをカンバスに表示するには、レイヤーパネルのレイヤーマスクサムネイルをAltキーを押しながら左クリックする。
https://gyazo.com/d2c005b4c56ded00acd340526f15b529
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方法② 選択とマスクモード(ブラシツールの場合)
シネマグラフのチュートリアルの方法
新たに画像を開く。
https://gyazo.com/6d7e295d072a21d99a9e55b685c32607
メニューの「選択範囲 > 選択とマスク」をクリックする。
https://gyazo.com/1552a2b4d1978861e73ba92d1a300f8b
選択とマスクモードになる。
左のツールバーが選択とマスクモードのツールに変わり、右には属性パネルが表示される。
https://gyazo.com/4a2e2fde429845bc5213345ddd2f0637
属性パネルの「表示モード > 表示」をクリックして「オーバーレイ」に変更する。
初期状態のオニオンスキンや他の表示形態でも問題はないので必要に応じて変更する。
https://gyazo.com/c9fa4bf8ff8082c20257c4835437e5cb
カラーを変更して赤い猫に対してわかりやすい色(ここでは緑系)に変更する。
https://gyazo.com/a4941c2f8aae40a8f49aac85495d0672
ツールをブラシツールに切り替える。
https://gyazo.com/71b29ec069a99d951f8c4991a6599377
デフォルトではカラーの右側にある「示す内容:マスク範囲」となっている。この場合、全体が最初から塗りつぶされており、マウス左ドラックで表示する部分のマスクを消していく。Optionキー(WinはAlitキー)でマスクの塗りつぶし。必要に応じてブラシのサイズや硬さを変更しながら作業する。
「示す内容:選択範囲」とすれば、逆の操作となる。マスク対象の大きさによって切り替えを行う。
https://gyazo.com/44d0988b8eece7b11f6fe5c4f9c2eacd
属性パネルの一番下の「出力設定 > 出力先」をレイヤーマスクへ変更して、OKボタンを押す。
https://gyazo.com/70101eb4476d6fecec6d196c54a34266
方法①のレイヤーマスクと同様の状態となる。この後マスク状態を調整するためには方法①の方法となるため、選択とマスクモードの状態で完成度を高めておく必要がある。
https://gyazo.com/6c2844ee7a767943c79e195112cfe229
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方法③ 選択とマスクモード(クイック選択ツールの場合)
新たに画像を開く。
https://gyazo.com/6d7e295d072a21d99a9e55b685c32607
メニューの「選択範囲 > 選択とマスク」をクリックする。
https://gyazo.com/1552a2b4d1978861e73ba92d1a300f8b
クイック選択ツール(初期状態)を利用する。
https://gyazo.com/c645d0c2deb340619557c98affa4d958
クイック選択ツールでは、AIにより画像の境界と認識される部分を自動的に塗りつぶしていくことができる。
猫の目は別の領域をして判別されるため、繰り返しドラッグして塗りつぶしていく。
不要な部分を塗りつぶした場合は、Alt(MacではOption)キーを押しながらドラックすることで消すことができる。
https://gyazo.com/9b7b2089626456458e63439f452657d6
属性パネルの一番下の「出力設定 > 出力先」をレイヤーマスクへ変更して、OKボタンを押す。
https://gyazo.com/70101eb4476d6fecec6d196c54a34266
今回の猫画像に関しては、方法③が最も効率的にきれいにマスクを作成することができた。
https://gyazo.com/fbfa4f47519f8c084d5f174f92d1cb9e
下記URLにあるように、選択とマスクモードのオプションの「被写体を選択」でも簡単に選択することが可能。
参考:
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方法④ クイックマスクモード(選択範囲の作成機能)
※授業内では扱わない
※通常モードのクイック選択ツールで十分実用できるため、手動で選択する場合は少なくなっている
新たに画像を開く。
https://gyazo.com/6d7e295d072a21d99a9e55b685c32607
左のツールバー下方のクイックマスクモードのボタン(下図)をクリックする。
https://gyazo.com/fe22d2dd44536962162519a84339b1fd
初期設定の塗りの表示色が赤色のままだと猫の赤色と重なっても判別しにくいので緑色に変更する。
クリックマスクモードのボタン上でダブルクリックすることで下図のクリックマスクオプションが表示される。表示色をクリックして色を変更する。
この時、クイックマスクモードが解除されるので、もう一度クイックマスクモードを有効にする。
https://gyazo.com/396f3d5a46494d7300cf87471e7661b2
方法①のときと同様に、猫をブラシで塗りつぶす。
必要に応じてXキーで描画色/背景色を切替ながら行う。
https://gyazo.com/4dbc05b6e7e50446c097d8c915f49c77
塗りつぶし終えたら、クイックマスクモードボタン(or Q)を押して解除する。
塗りつぶした範囲の外側の選択範囲が作成される。
https://gyazo.com/4f0db7c586220b80ee639c46b27599a9
塗りつぶした範囲を生かす場合は選択範囲の反転を行い、例えば明るさの調整などを行う。
選択範囲からレイヤーマスクを生成する場合は、メニューの「レイヤー > レイヤーマスク > 選択範囲をマスク」を行う。
https://gyazo.com/d6490c72f4ab2ab8a5fdd8c2938e3248
方法①と同様の状態となる。
https://gyazo.com/5f08ec7ec5c8cd3d1604c5a862b46c47
クリックマスクからレイヤーマスクを作成することは用途としては少ないと言える。方法①~③の方法がわかりやすい。
下記参考URLのように、クイックマスクの用途としては選択範囲を作成して、その部分に画像調整やエフェクトを追加する目的が適していると思われる。
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参考:マスクとアルファチャンネルの関係
マスクをどのような方法で作成したとしても、そのマスクがアルファチャンネルに適用される。このグレースケール(黒100%:透過、白100%:元画像)で表現されるアルファチャンネルによって元の画像が透過される。
下図の右がアルファチャンネルで、左がアルファチャンネルで透過された状態。
https://gyazo.com/79d303ede38097f4080f93631d861478
アルファチャンネルは、レイヤーパネルのタブでチャネル表示することで確認できる。(or ウィンドウ > チャネル)
https://gyazo.com/04aebe160a86104e5bbe493d8e293ea1
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参考
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