薔薇寓話12
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スネイプではないのか?
談話室の暖炉をかこみながら、彼らはもう一度問いかえした。部屋のあたたかさと炎のてりかえしが、彼らの想像を大胆なものにした。
ヴォルデモートの凋落後も、闇のテロルは完全になくなった訳ではなかった。ブラック事件ののちにも魔法省勤務者とその家族が襲われた例が何件かあった。残党狩りが進むにつれ、犯人の反撃も熾烈をきわめた。
スネイプではないのか? 彼らは言った。スネイプはホグワーツにいなかった。授業は二週間にわたって休講になっている。
だが、何のために?
塔の外を北風が吹き渡った。この時に、ダンブルドア校長もまた不在なのだった。少年たちはうそ寒げに首をすくめた。先生方は今頃、臨時の職員会議をひらいているはずだった。
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◆"Allegory of Rose" is a fan-fiction of J.K.Rowling's "Harry Potter"series.
◆"Allegory of Rose" was written by Yu Isahaya & Yayoi Makino, illustrated by Inemuri no Yang, with advice of Yoichi Isonokami.
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