電力系統安定化
再生可能エネルギーの普及などを背景に、リチウムイオン蓄電池など電力貯蔵設備(ストレージ)を活用したビジネスが世界で次々に誕生している 自由化が進んだドイツでは、TSO各社は必要な調整力(アンシラリーサービス)を市場から調達する。とりわけ不足が深刻化しているのは短周期変動対策用の調整力で、対応力に応じて、PCR(Primary Control Reserve)、SCR(Secondary Control Reserve)、MR(Minute Reserve)の3つの種類に分類されている 系統の周波数変動には、数分単位で変動する短周期変動と、数時間単位で需要カーブが大きく変動する長周期変動の2つの問題 これまで、短周期変動は火力発電などの発電機、長周期変動には揚水発電などで対応してきた。しかし、火力も揚水も周波数調整のためのさらなる新設はハードルが高い。そのため、再エネで発電した電力を適宜貯蔵し、変動を吸収するストレージへの期待が世界で高まっている。