情動は世界に対する反応ではなく、私たちが築いた、世界に関する構築物なのである
情動の語彙は話す言語によって異なるし、同じ「怒り」でも言語圏ごとにニュアンスの違いが生じる 日本語の「怒り」と英語の「anger」が全く同じニュアンスとは限らない
情動の語彙をたくさん持つほど、情動粒度をきめ細かく表現できる。
世界に対する構築の解像度が上がる
何でも「悲しい」「嬉しい」といった少ない語彙でしか世界を構築できない人は、解像度が荒いアーキテクトになる
感情の誤差が生じやすい
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「すばらしい気分」のより細かな意味(幸福、満足、興奮、リラックス、喜び、希望、啓発、誇り、あこがれ、感謝、至福など)や、「ひどい気分」の50種類の陰影(怒り、腹立ち、警戒、悪意、不満、後悔、陰鬱、悔しさ、不安、恐怖、憤慨、怖れ、嫉妬、悲惨、憂うつなど)を識別する能力を持っていれば、脳は、予測、分類、情動の知覚に有用な多くのオプションを駆使して、状況に応じた柔軟な対応ができるだろう。感覚刺激を効率的に予測して分類し、状況や環境に即した行動を起こせるようになるのだ。