ドネルケバブの楽しみ方
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ドネルケバブを数百食と食べていると「飽きないんですか?」と聞かれますが、実はドネルケバブの楽しみ方に気付くことができれば、何年と食べ続けることができるます。ひょっとすると、そのままドネルケバブマニアへの道に進むかもしれません。
1.大きな違い
2.小さな違い
私が思うドネルケバブの楽しみ方は、主にこの2つを感じて楽しむことです。
1.大きな違い
■日本国内の場合
日本においてドネルケバブは、ピタパンの中にお肉とキャベツやトマトといった具材を入れ、サウザン系のソースをかけるという、ある種のテンプレートに沿って提供されています。どこのケバブ店に行っても同じに見えるからこそ「違いがわからない」とか「飽きないんですか」というご質問を頂くわけですが、注意深く探してみると意匠を凝らしているお店や美味しいお店を見つけることがあります。こうした見た目や味が大きく異なることを「大きな違い」と表現して、そうしたお店を無数の情報や自分の足から発見していくのが、楽しみ方の1つです。 無数のケバブ店から一味違うお店を見つけるのは、SNSやグルメサイトといったインターネット上の情報を主に参考にします。これは地道な作業ですが大切な作業です。特に地方に遠征する際には、そのお店が現時点で存在しているかどうかも確認しなければならず、ただ情報があるだけではなく「その情報はいつの情報か」というのも確認しなければなりません。実際に長崎や高松で空振りをしてしまったことがあります。
「意匠を凝らしているお店や美味しいお店ってどんなお店なのか?」と気になるところですが、ドネルケバブWikiではこうした大きな違いが見えやすいよう、私自身が行って美味しいと感じたお店を中心に取り上げております。ご覧頂き「ドネルケバブにもよく見たらお店ごとの違いがあるんだ。」と感じて頂けますと幸いです。
■海外の場合
日本の場合であればピタパンが主流ですが、トルコではピタパンは使わずにハンバーガーのような形、あるいはドゥルムと呼ばれるラバーシュで包まれた形などで主に提供されます。その一方でポルトガルやイタリアなどの南欧諸国では日本と同じくピタパンが使われ、一方トルコ系移民が多いドイツではトルコと同じような形で食べているそうです。またロシアのように、ホットサンドでプレスする場合もあります。国ごとによって食べ方が大きく異なります。
・味付け
味付けについても、その土地で好まれる味付けになります。例えば日本はソースをかけますが、トルコではソースが無く代わりに唐辛子やビベリイェが付け合わせとなります。ポルトガルは甘辛いソースにポルトガル特有のマスタードがかかっています。 ・お肉
お肉については、日本ではビーフ(バラ肉)、チキン(むね肉)が一般的です。一方、トルコにおいてはビーフが主流です。ヨーロッパでは日本と同様でビーフとチキンが一般的ですが、最近では七面鳥のドネルケバブも登場しているそうです。またドネルケバブと名前は異なりますが内容は同じ食べ物「ギロ(ギリシャ)」、「アル・パストール(メキシコ)」では、主に豚肉を使用します。
ドネルケバブは世界中で食べられるファーストフードのため、その土地の口に合わせた変化をします。ドネルケバブという共通項を通して、日本と世界、あるいは各国同士の傾向を知ることができます。これもドネルケバブの楽しみ方の一つです。
2.小さな違い
「誰が」「いつ」「どこで」調理をしても、同じ味の食べ物が出来上がるようになっていることが当然となっているファーストフード界隈において、ドネルケバブは「たとえ同じ人が作ったとしても」違う味になる異色の食べ物で、これがドネルケバブの小さな違いと表現しているところです。一見すると同じように見えても、お肉の焼き加減や硬さによっても味は変わりますし、ソースの量によっても味が変わります。そして、もしあなたが常連あるいは可愛い女性だったとしたら「お肉サービスするよ」とサービスをされることがあるかもしれませんが、どの程度サービスされるかはその時その時で違いますよね。
同じケバブ店を何回も訪れる理由は、こうした小さな違いに楽しさを感じているというのが大きな理由です。出来上がりの肉を見て、それが焦げ気味だったら「たぶんこの時は忙しくて切れなかったんだろうな」と想像する楽しさがあります。また、店員さんが多くいるお店では、肉を切る様子を見て「この人はこんな切り方なのか」とその人のクセも小さな違いで楽しさの一つになります。
大きな違いに比べれば、はるかにミクロな小さな違いですが、ある種工業製品のように規格化された他のファーストフードとは異なり、人間味を感じられるところに楽しみを見出せるかどうかで、ドネルケバブへの見方が変わってくるのではないでしょうか。
まとめ
ドネルケバブの楽しみ方というのは、今まで自分の内に秘めていたもので、実際に書いてみるとあまり具体的でなく申し訳ないです。実はというと、もっと上の楽しみ方はあるのですが、恐らくドネルケバブマニアになれば自然とできてくる楽しみ方なので、ここで書くのは控えます。なかなか楽しみ方がわかりにくいドネルケバブですが、こうした大きな違い、小さな違いを感じて頂くと、見方が変わって面白くなり、楽しくなると思います。