読む数学
基礎線形代数講座が難しくて進捗が悪いので、もうちょいこう、数学語を調べられそうな本を読んでみる 目次
数と計算
文字と文字式
変化の法則と関数
微分と積分
形と幾何学
数と計算
table:自然数
順序数 ordinal number 順序を意味する場合
基数 cardinal number 多さを意味する場合
分離量、離散量 discrete quantity 数えられる数。物の個数など
連続量 continuous quantity 数えられない数。物の長さなど。 連続量は端数(10.5)が出る。
整数 integer 自然数に0と負数を加えたもの
2つの量 (もしくは正数)aとbがあるとき、bを何倍かすると、いつかはaを超える。これを、アルキメデスの公理という。一般に、順序概念のある加法群で、a, b>0についてa<nbとなるnがあるとき、アルキメデス的という。これは、nを十分大きくすれば、どんなaよりもnbが大きくなることを意味する。さらに分割が保証されていれば、これは(a/n)<b、すなわちaをn等分すればどんな正の数bよりもa/nが小さくなることを意味する。
数が無限にある事の証明(?)
本では「アルキメデスの原理」と書いてるが、ググると浮力の話が出る。
極限の話と絡むのだそう
table:定理だの公理だの
定理 theorem 既に証明された命題
公理 axiom ある命題を導き出すための「前提」「仮定」の事
命題 proposition 真か偽かを判断する文章、または式の事。問題文みたいなやつ
table:有理数
有理数 Rational Number 比になる数。分数、循環小数、有限少数、分数の分母を1と置いて全ての整数
無理数 Irrational Number 比にならない数。循環しない少数、円周率、√2、ネイピア数
超越数 transcendental number 代数方程式の解にならない無理数。√2はx^2-2=0の解になるので、これは違う
table:実数
体 field 四則演算が出来る数。位の意味。 実数までの数は全て四則演算が出来る。のだそう(0は?)
自分と同じ数を掛けると、負数になるような数字
実数で取り回せるように、虚数単位(imaginary unit)を使って表現する 虚数単位は$ i = \sqrt{-1} と定義されてる
$ iを含んだ数全般の事を虚数と呼ぶ(?)
$ 3 + 4iとか
実数に虚数を加えた集合(数たち)を複素数(Complex number)と呼ぶ 虚数は何処にあるの?
-1になる現象を、数直線上を180度回転したものと捉える
$ 8 \times i \times i = -8
すると、$ iを1個掛けた状態のものは、90度回転した物と扱える
https://gyazo.com/a5e455a441855753e4a3722871f8dae3
だもんで、$ 4 + 2iみたいな式だと、数直線上ではこの辺
https://gyazo.com/ac50d44df076783eb0988bf5b716fc77
複素数の表現
一方、この絵を2次元グラフ扱いしてピタゴラスの定理を使い、$ r(\cos{\theta}+i\sin{\theta})とすると極形式表示と呼ぶ $ rは原点からの距離。$ r = \sqrt{a^2+b^2}
$ \thetaはa, bから作る。$ \theta = \tan^{-1}(\frac{b}{a})
$ \thetaは偏角(x+方向から数えた角度)
すげぇ気持ち悪いんだけど、「$ 4+2i」は式ではなく数。分数とかと同じジャンル
いうて計算とかさせると、虚数単位の付いた項だけで取り回してるので、上記の4みたいな実数側は、複素数に実数を含む事を言いたいだけなのかもしれない
複素数の掛け算
極形式表示した虚数どうしを掛け算すると、以下のような式になる
$ r_1(\cos{a}+i\sin{a}) \times r_2(\cos{b}+i\sin{b}) = r_1r_2(\cos{(a+b)}+i\sin{(a+b)})
複素数の掛け算は、原点からの距離を倍増させ、角度を加算(減算)するニュアンスが出てくる
集合と元
上記した、数の範囲のような概念を 集合と呼ぶ。
集合の中の一要素を元と呼ぶ
足し算、加法(addition, summation)
計算の意味上では、違う単位の数を足しても意味のある値にはならない事に留意する。
100円と200円を足すと、合計金額300円になり、意味のある計算になる
100円と200人を足しても、合計300・・・の何? となり意味を持たない
table:足し算用語
交換法則 commutative law 1 + 2 を 2 + 1 に置き換えられるという事
結合法則 associative law (1+2)+3 を 1+(2+3) に置き換えられるという事
単位元 identity element 1+0=1 みたいな、演算しても結果が変わらない数(元)の事。加算では0、乗算では1
反数 opposite 足すと0になる数。英語は反対側に置く。みたいなニュアンスがあるみたい
逆元 inverse element 反数は加算法における逆元(加法逆元) 適用範囲を広げたせいでえらい難しい
掛け算、乗法(multiplication)
足し算と違い、違う単位の数を掛けても意味のある値になる場合がある
100円と200人を掛けて、寄付金の合計金額20000円になったり、10kgと3mを掛けて、10kgの物を3m動かした時の仕事量30kgf·mになる
table:掛け算用語
交換法則 同上
結合法則 同上
単位元 identity element 加算では0だったが、乗算では1
逆数 reciprocal 掛けると1になる数。2に対する1/2とか。英語は相互感のあるニュアンス
分配法則 distributive property 2(1+3) を 2*1+2*3 に置き換えられるという事
分配法則は、掛け算自身の性質と言うより、掛け算と足し算の相互関係のような立ち位置に近い
数字(自然数)を、現実の事象(リンゴが3個あるとか)の表現として受け入れるのではなく、数学的な理屈で定義しようと言う試み
いくつかの公理(仮定)を持ち出して、これらの仮定が成立する「何か」の事を自然数と呼ぼう。みたいな事を言ってる
この仮定が成立する「何か」は、自然数なので自然数体(自然数における四則演算)も成立する。のだそう。
人類なにやってんの
文字と方程式
table:数式上の文字の意味合い
一般定数としての文字 何かしらの数字を、自由に入れられる扱い方
変数としての文字 変化する値。みたいな扱い方
未知数としての文字 何かしらの数字が入るが、何の数字を入れるかは読者が決められない扱い方(方程式の解など)
等式(equality)、恒等式(identity)、方程式(equation) 等号$ =で結ばれた式
$ a+b=b+aや$ (a+b)^2=a^2+2ab+b^2みたいな、文字に何入れても成立するような等式を恒等式(identity)と呼ぶ 一方、$ 2x + 10 = 28 のような、文字には特定の数字しか入らないが、何の数字か分からないような等式を方程式(equation)と呼ぶ 方程式の中に出てくる分からない数の事を、未知数(variable)と呼ぶ 未知数がべき乗($ x^2みたいな)されてる場合、n次方程式と呼ぶ。べき乗されてない場合は1次方程式 $ ax+b = 0 みたいなやつ。aとbは定数。xが未知数
$ x = -\frac{b}{a} で解ける(未知数が分かる)
2変数、3変数の一次方程式も存在する
$ ax + by + c = 0 \\ ax + by + cz + d = 0
2変数の一次方程式は、平面上の直線と捉えられる
3変数の一次方程式は、空間上の平面と捉えられる
2次方程式(quadratic equation) $ ax^2 + bx + c みたいなやつ。a, b, cが定数。xが未知数
$ ax^2+bx+cのとき、x = \frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}
$ b^2-4acの部分が負の数になると、xの値は複素数になる事に注意
この公式の$ b^2-4acの値が負になると、(√の中にあるので)この方程式の解は複素数になる
また、値が0以上の場合、解が2つ、0の場合解が1つである事が分かる。
これに名前を付けてあげて、$ D=b^2-4acを判別式(discriminant)と呼ぶ 平方完成(completing the square) $ (\alpha+\beta)^2=\alpha^2+2\alpha\beta+\beta^2になる事を利用して、2次関数を$ \alpha(x-h)^2の形に変換する式操作
$ ax^2+bx+c
$ = a(x^2+\frac{b}{a}x+\frac{c}{a})
$ =a(x^2+\frac{b}{a}x + (\frac{b}{2a})^2 -(\frac{b}{2a})^2+\frac{c}{a}) ...(1)
$ =a((x+\frac{b}{2a})^2-(\frac{b}{2a})^2+\frac{c}{a})
$ =a(x+\frac{b}{2a})^2-a(\frac{b}{2a})^2+a\frac{c}{a}
$ =a(x+\frac{b}{2a})^2-a\frac{b^2}{4a^2}+c
$ = a(x+\frac{b}{2a})^2-\frac{b^2}{4a}+c
(1) 考え無しに$ (\frac{b}{2a})^2入れても良い気はするけど、$ x^2+\frac{b}{a}x の部分が$ \alpha^2+2\alpha\beta+\beta^2になるような変形をしてる
$ \alpha^2+2\beta\alpha+\beta^2 とし、2\beta = \frac{b}{a} にしたい
$ 2\beta=\frac{b}{a} \\ \beta=\frac{b}{2a} なので$ (\frac{b}{2a})^2を突っ込んでる
平方完成から、2次方程式の解の公式を求める
$ a(x+\frac{b}{2a})^2-\frac{b^2}{4a}+c
$ a(x+\frac{b}{2a})^2=\frac{b^2}{4a}-c
$ (x+\frac{b}{2a})^2=\frac{b^2}{4a^2}-\frac{c}{a}
$ (x+\frac{b}{2a})^2=\frac{b^2}{4a^2}-(\frac{c}{a}\times\frac{4a^2}{4a^2})...分母を揃えるために1を掛ける
$ (x+\frac{b}{2a})^2=\frac{b^2}{4a^2}-\frac{4ac}{4a^2}
$ (x+\frac{b}{2a})^2=\frac{b^2-4ac}{4a^2}
$ x+\frac{b}{2a}=\pm\frac{\sqrt{b^2-4ac}}{2a}
$ x=\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}
方程式を解くとは
方程式を解く時、$ x=ほにゃららの形を目指そうとしてしまうが、実態はそうではないのだそう。
$ ab = 0 の時、a=0またはb=0であるのを利用して、$ (x-\alpha)(x-\beta)=0の形にした時の、$ \alphaと$ \betaを求めるのが「方程式を解く」行為の実態なんだとか($ x=\alphaまたは\betaだと言ってる)
$ (1) ax^2+bx+c=0を解こうと思った時、$ (x-\alpha)(x-\beta)=0を式展開すると$ (2) x^2-(\alpha+\beta)x+\alpha\beta=0になる。
$ (1)を$ (2)と同じ形の式にするために、両辺に$ \frac{1}{a}を掛ける$ (3) x^2+\frac{b}{a}x+\frac{c}{a}=0
$ (2)と$ (3)を見比べて$ (4) \alpha+\beta=-\frac{b}{a}$ (5)\alpha\beta=\frac{c}{a}
対称式と交代式(symmetric polynomial、alternating polynomial)
$ a+bとb+aは結果が変わらない。
$ abとbaは結果が変わらない
$ a-bとb-aは結果が違う(符号が反転する)
$ a+b, abのような、入れ替えても結果が変わらないものを対称式と呼ぶ $ a-bのような、入れ替えると符号が反転するものを交代式と呼ぶ 対称式には色々な形が考えられるが、$ a+b, abで全て書き換えられるらしく、この二つを基本対称式(elementary symmetric polynomial)と呼ぶ 例えば、$ a-bは交代式だが、$ (a-b)^2は対称式になる
$ (a-b)^2を基本対称式で表す
展開して$ (1) a^2+b^2-2abになる。$ a^2+b^2の部分を、どうにかする
(基本対称式で出来てる)似たような式の$ (a+b)^2=a^2+2ab+b^2を持ってくると、$ a^2+b^2=(a+b)^2-2ab
$ (1)に入れて ((a+b)^2-2ab)-2ab=(a+b)^2-4ab
と言うわけで$ (a-b)^2=(a+b)^2-4abになり、全て基本対称式で表せた
対称式の式変形は色々と公式になってるのだそう。調べてたら色々出てきた
3次方程式
4次方程式
「条件を満たす何々がある」と言う形の定理
一次方程式$ ax+b=0を満たす解はあるか? あります $ x=-\frac{b}{a}です。 のような形
上記のように、具体的にこれだ、と示す事が出来る場合もあれば、「ある」事は確かだが、具体的に言えない場合もある
ワイエルシュトラスの定理
中間値の定理
原始関数の存在定理
不動点定理
実数は、ほとんど全てが超越数だが、どれが超越数なのかを具体的に示すことが出来ない
代数学の基本定理(fundamental theorem of algebra)
$ 複素数を係数に持つ任意の代数方程式\\a_nx^n+a_{n-1}x^{n-1}+...+a_1x+a_0=0\\は、複素数の解を持つ
過去、数学屋さんは、解を持たない代数方程式が現れる度に数字を拡張してきた(自然数→整数→有理数→実数→複素数)
$ 3x+4=0の解は$ \frac{1}{3}-4だが、整数の世界では分数が無いので解無しになってしまう
この流れは複素数の段階で一旦止まった
この事(複素数の代数方程式の解は複素数であること)を、「複素数は代数的に閉じている」または「複素数は代数的閉体(algebraically closed field)」と呼ぶ 自然数から実数は、解が拡張された数に移りえるので、代数的閉体ではない。
table:証明の手段
背理法 Proof by contraiction 命題に対して、もし偽だったら? と仮定して話を進めて、矛盾する事を示して真と結論すること
代数方程式(algebraic equation) $ a_nx^n+a_{n-1}x^{n-1}+...+a_1x+a_0=0
この方程式の解を、係数の四則演算とべき根(√)を使って表した式を、「解の公式」と呼ぶ
解の公式を求めることを、「代数的に解く」と呼ぶ
変化の法則と関数
$ y=f(x)
変量xの値に対して、変量yが決まる時、yはxの関数と呼ぶ
yとxの関係を言っていて、式の形の話はしていない
気温は時間とともに変わってくるので、気温は時間の関数と言える
関数について考えるとは、xの変化に対して、yの変化の法則を考える事と等しい。
この変化の法則の中で、変化していない性質、不変に保たれている物が何かを考えるアプローチを取る場合がある
「変化していない性質、不変に保たれている何か」を不変量(invariant)と呼んでいる 正比例(directly proportional) $ y = f(x) = ax
対応するx, yの値の比(割合)が一定となる関係
上記におけるaの値($ \frac{y}{x}=a)を、比例定数(proportionality constant)と呼ぶ 正比例においてはこの比例定数が不変量
xが1の時、比例定数はまさにyの値になるが、これを単位量あたりと呼ぶ $ \begin{cases} (1) f(\alpha+\beta)=f(\alpha)+f(\beta) \\ (2) f(k\alpha)=kf(\alpha) \end{cases}
上記2つの性質を持つ関数を、線形写像と呼ぶ。この性質の事自体を、線形性(linearity)と呼ぶ 入力の和は結果の和に、入力の積は結果の積となるような関数
正比例は線形写像の簡単な例
ちなみに写像(mapping, map)自体は、ある値から別の値への変換全般の事を言うのだそう $ y=ax+b
方程式とぱっと見区別が付かない
$ y=4x+2 がただ存在するだけなら、これは1次関数
$ 4x + 2 = 12 の様に、関数の特定のタイミングの値を求めるようであればそれは方程式
参考 上記の方程式の実態は、1次関数$ y=4x+2と、直線$ y=12の交点(x, 12)を求める式。と言える 1次関数は、重ね合わせの原理が通用しないので、正比例ではない
1次関数と正比例の関係
1次関数を変形して$ y-b=axの形にすると、$ y-bがxに正比例していると言える
別の変形をして$ y=a(x+\frac{b}{a})とすると、$ yがx+\frac{b}{a}に正比例していると言える
2乗比例(square proportional) $ y=ax^2
正比例の2乗版みたいなやつ
$ y=ax^2+bx+c
2次関数と2乗比例の関係
2次関数を平方完成して
$ y=a(x+\frac{b}{2a})^2-\frac{b^2}{4a}+c
$ y+\frac{b^2}{4a}-c=a(x+\frac{b}{2a})^2
$ y+\frac{b^2-4ac}{4a}=a(x+\frac{b}{2a})^2
と出来るので、$ Y=y+\frac{b^2-4ac}{4a}, X=x+\frac{b}{2a}と置くと、2乗比例の形$ Y=aX^2になる
$ Y=0, X=0の時、原点である事から、$ y=ax^2+bx+cは
$ y=\frac{b^2-4ac}{4a}, x=\frac{b}{2a}平行移動した2次比例である。と言える
何気に、$ bx+cの部分は、単に平行移動に寄与してるに過ぎないのが意外(グラフの形はaだけが影響している)
判別式の新たな意味
$ 判別式D=b^2-4acにおいて、D>0の場合、グラフはx軸と交わる
x軸が交わる。とは、yが0の時、なので
$ Y=0=y+\frac{b^2-4ac}{4a}
$ y=-\frac{b^2-4ac}{4a}
$ \frac{1}{4a}は符号に寄与しないので、$ b^2-4acだけ見ても良い。
x軸と交わらないとは、方程式において実数解を持たない(複素数になる)と言う意味なのだそう
$ ax^2+bx+c=0の時のxを求めてるのが方程式だから、$ Y=0と置いた事で同じものになった
多項式関数(n次関数)(polynomial function) $ y=a_nx^n+a_{n-1}x^{n-1}+...a_1x+a_0
関数の値を直接計算できる関数は、ある意味では多項式関数しかない・・・のだそう
指数関数(exponential function) aをn個掛け算する事を$ a^nと書いて累乗と呼ぶ この事は一般のxにも言えるので、$ y=a^xを指数関数と呼ぶ
nは定数としての文字、xは変数(変化していく値)としての文字
正比例がxが1増える毎に、一定の差だけ増えていくのに対し、指数関数はxが1増える毎に一定の比だけ増えていく
$ \frac{f(x+1)}{f(x)}=a
例えば、$ 2,4,8,16,32... 前後の割合(この場合200%)は変わらない。
なので、指数関数における不変量がこれ
$ 2^{0.75} のような物を考えた時、$ 0.75=\frac{3}{4} なので$ 2^{\frac{3}{4}} = \sqrt[4]{8} になり、具体的な数字が出せなくなる
つまり、直接計算出来ない(やろうとするなら微分積分がひつようになるのだそう)
対数関数(logarithmic function) 関数$ y=f(x)は、あるxに対してyがどうなるかを書いているが、法則を変えずにあるyに大してxがどうなるかを示したものを、逆関数を呼ぶ ここでのxとyには違う意味合いが含まれていて、xは独立変数だが、yは従属変数、外から値を入れるのは常にx 方程式なんかは、y=0とした場合のxを求めているので、逆関数を考えてるようなもんらしい
xとyを入れ替えて、y=の形に直す
$ y=f(x)=axの逆関数は$ x=f(y)=ay→$ y=\frac{x}{a}
$ y=f(x)=x^2の逆関数は$ x=f(y)=y^2→$ y=\pm\sqrt{x}
だが、これだとxの値に対して、yが一つに決まらないので、$ y \geqq 0の条件が必要になるパターンもある
$ y=f(x)=2^xの逆関数は$ x=f(y)=2^y→・・・これをy=...の形に直せない
なので、$ x=2^yのような、何乗したらxになるのかを表す数字表現が開発(?)され、$ y=\log_2{x}とした。これを対数関数と呼ぶ
これも、直接計算出来ない数
三角関数(trigonometric function) 半径1の円を単位円(unit circle)と呼ぶ 角度を、円周の長さで表したものをラジアンradianと呼ぶ(ラジアンの単位はradらしい) 単位円上を周回する点Pにおいて、点Q(1,0)とのなす角x($ \angle{POQ})がある時、点Pのy座標を$ \sin{x}、点Pのx座標を$ \cos{x}、$ \frac{\sin{x}}{cos{x}}を$ \tan{x}と書く
単位円上を周回する点Pは、円周上を一周すると元の場所に戻るので、三角関数は周期関数であると言える https://gyazo.com/e23b8f0f6c04930ebf19b5915f998698
三角関数は、形状比が、直角三角形の鋭角によって決まる事を表している
逆三角関数(inverse trigonometric function) 指数関数の逆関数が対数関数のように、それぞれの三角関数の逆関数はどんなもんかを考える
グラフで考える
xとyを入れ替えて・・・
https://gyazo.com/f881c297e2a969be2e9e1ca592676af9
こういうグラフになるが、これではx=1の時に、yが取り得る値が無限に出てしまう。
なので、yの取り得る値を$ -\frac{\pi}{2} \leqq y \leqq \frac{\pi}{2}に制限して扱う
https://gyazo.com/0f2948a67b77ce33f0ef5f5adf3a5fc0
関数で考える
例えばsinについて、$ y=\sin{x}の逆関数$ x=\sin{y}を作り、これを例によってy=...の形にしたい。
例によってそんな式変形が出来ないので、対数と同じように、専用の文字を作る。これが$ y=\sin^{-1}{x}
$ y = \cos^{-1}{x}(0 \leqq y \leqq \pi)
https://gyazo.com/e253fb879486f6714f86fa338f65f9c8
$ y = \tan^{-1}{x} (-\frac{\pi}{2}\lt y\lt\frac{\pi}{2})
https://gyazo.com/06aa64ed38928e6b891509d3de79d662
初等関数(elementary function) この本では飛ばした概念がいくつかある
$ y=f(x)=\frac{a}{x}のようなものを、分数関数と呼ぶ。(反比例のアレ) https://gyazo.com/7b58cd495aa97bc8947a0b7eb63e500d
$ y=f(x)=\sqrt{x}のようなものを、無理関数と呼ぶ https://gyazo.com/13f1fa61cd81b7f1a074c90c0adda871
多項式関数、分数関数、無理関数、指数関数、対数関数、三角関数、逆三角関数をまとめて初等関数と呼ぶ
多項式関数、分数関数、無理関数をまとめて、代数関数(algebraic function)と呼ぶ 指数関数、対数関数、三角関数、逆三角関数をまとめて、初等超越関数(elementary transcendental function)と呼ぶ 微分と積分
$ \lim_{n\to\infty}\frac{1}{n}=0
どんなに小さい数$ \varepsilonがあろうと、$ \frac{1}{n}においてnに十分大きな値を入れれば、$ \varepsilon \gt \frac{1}{n}になる
nが無限に大きければ、それはもう0と区別が付かないので、0とみなしてしまう。(0との違いを検出できない)
こういった考え方を極限と呼ぶ
この「違いが検出できないので同じものとする」考え方をε-δ論法と呼ぶ 値を無限に飛ばして、ある値に近づいていきもはや違いが検出できなくなるのを、「収束する(converge)」と呼ぶ あるいは、値を文字に置いて$ \lim_{n\to\infty}a_n=cの時、「極限値(limiting value)cを持つ」と言う 四則演算に続く、第五の演算。と書いてる・・・
関数の、ある1点の近隣における変化の具合
あるいは、導関数を求める操作の事
$ y=f(x)で、xがaからhだけ変化した2点間におけるyの変化量$ f(a+h)-f(a)の、yの変化の法則を調べたい。
$ 比例定数=\frac{y}{x}より$ \frac{f(a+h)-f(a)}{h}で変化の割合(平均変化率)を求められる($ \frac{yの変化量}{xの変化量}) このままでは2点間の話なので、$ h\to0とすることで、ある点aにおける変化の割合を計算する
$ \lim_{h\to0}\frac{f(a+h)-f(a)}{h}
この「ある点における変化の割合」を、微分係数と呼ぶ 改めて、微分係数とは、関数のある点における変化の割合が、正比例との違いを検出できない時の比例定数の事
また、aにどんな値を入れても微分係数が出る関数を、「微分できる」関数と呼ぶ
変化の割合の計算に使った式のaをxに変えたもの(ある特定の値ではなく、変化する値一般について述べるよう変える)
$ \lim_{h\to0}\frac{f(x+h)-f(x)}{h}を、f(x)の導関数(derivative)と言い、$ f'(x)と書く 要は、xに好きな値を入れた時の微分係数を求める式の事。
まとめ
ある関数の2点間の平均変化率をぎゅっと縮めて、差がほぼ0になった時の変化率を微分係数と呼ぶ
この微分係数は、関数のどの位置(xの値がいくつなのか)の話をするかによって値が変わる。
微分係数を求める式の事を導関数と呼ぶ
導関数を求める操作の事を微分と呼ぶ(足し算やべき乗と同類)
導関数を求める操作とは$ \lim_{h\to0}\frac{f(x+h)-f(x)}{h}の$ f(x)を話題にしてる関数に差し替える事
導関数の比例定数は、元の関数のxに依存して変わる値になる(もはや定数とは言えないので、微分係数)
各値の微分を求めるには、導関数が分かれば良いので、導関数を求める事を、関数を微分すると呼ばれている
「微分する」「微分したら」の数式上の書き方が色々あって混乱する
$ y=f(x)=x^2, n=1を例に取る(1回微分する)
導関数
よく見る奴
$ \frac{dy}{dx}=2x
$ y=f(x)由来の入れ替え版
$ \frac{d}{dx}f(x)=2x
上の奴で微分対象の式を入れ込んだやつ。たまに演算子扱いされてる時もある
$ \frac{d}{dx}(x^2)=2x
微分対象の式を入れ込んでる奴($ y=x^2の入れ替え)
$ \frac{d}{dx}x^2
高階導関数(n回微分する)にするとき
$ \frac{d^2y}{dx^2}=2
微分係数
まだ分かりやすそうな奴
$ \left.\frac{dy}{dx}\right|_{x=a}=2a
ぱっと見混乱しそうなやつ
$ \frac{dy}{dx}(a)=2a
導関数
よく見る奴
$ f'(x)=2x
$ f(x)じゃなくて$ yに付ける奴。これだと何の文字を微分したいのか見えにくい
$ y'=2x
上の奴は、こっちの形でよく見る
$ (x^2)'=2x
高階導関数
$ f''(x)=2
n回微分とか言いたい時
$ f^{(n)}(x)=hoge
微分係数
良く見る奴
$ f'(a)=2a
他にもいろいろ
各記法の対応関係
$ f'(x)=\frac{dy}{dx}=\dot{y}=D_xy
$ \frac{d}{dx}=D
ライプニッツ記法っぽいけど、どうも違う概念っぽい微分の表現らしきもの
微分係数が、「関数のある点における変化の割合」であることから、
$ dy = f'(x)dx
と書ける。この場合のdyは、f(x)の微小変化量、dxはxの微小変化量を表してるっぽい
導関数の計算
1 微分計算は、関数の和に対して線形性を持つ
(1-1)$ (f(x)+g(x))' = f'(x)+g'(x)($ (f(x)-g(x))'=f'(x)-g'(x))
(1-2)$ (af(x))'=af'(x)
2関数の積と商については次の通り
(2-1)$ (f(x)g(x))'=f'(x)g(x)+f(x)g'(x)
(2-2)$ \left(\frac{f(x)}{g(x)}\right)'=\frac{f'(x)g(x)-f(x)g'(x)}{g^2(x)}
(3-1)$ (f(g(x))'=f'(g(x))g'(x)
4初等関数については次の通り
(4-1)$ (x^a)'=ax^{a-1}
(4-3)$ (\log{x})'=\frac{1}{x} (自然対数) (4-4-1)$ (\sin{x})'=\cos{x}
(4-4-2)$ (\cos{x})'=-\sin{x}
(4-4-3)$ (\tan{x})'=\frac{1}{\cos^2{x}}
(4-5-1)$ (\sin^{-1}{x})'=\frac{1}{\sqrt{1-x^2}}
(4-5-2)$ (\cos^{-1}{x})'=-\frac{1}{\sqrt{1-x^2}}
(4-5-3)$ (tan^{-1}{x})'=\frac{1}{1+x^2}
ちなみに$ a(なにがしかの定数)は、微分すると0になる(変化量が無いのでそれはそう)
確認:
$ f(x)=x^2のとき$ f'(x)=2x
導関数の定義$ \lim_{h\to0}\frac{f(x+h)-f(x)}{h}より
$ \lim_{h\to0}\frac{(x+h)^2-x^2}{h}
$ =\lim_{h\to0}\frac{x^2+2xh+h^2-x^2}{h}
$ =\lim_{h\to0}\frac{2xh+h^2}{h}
$ =\lim_{h\to0}2x+h
$ =2x
「実際に計算できる」関数は、多項式関数しか無い。のであれば、指数関数や三角関数も多項式関数に変換できないか? という試み
何らかの多項式$ f(x)=a_0+a_1x^1+a_2x^2+...+a_nx^nに、$ x=0を入れると、定数項$ a_0が求まる
また、微分した$ f'(x)=a_1+2a_2x+...+na_nx^{n-1}に、x=0を入れると、1次の項の係数$ a_1が求まる
さらに微分した$ f''(x)=2a_2+6a_3x+...+(n^2-n)a_nx^{n-2}に、$ x=0を入れると、係数$ a_2=\frac{f''(0)}{2}が求まる
この理屈をn回微分するように一般化すると、$ a_n=\frac{f^{(n)}(0)}{n!}になる
この一般化した式を使うと、多項式とは$ f(x)=f(0)+f'(0)x+\frac{f''(0)}{2}x^2+\frac{f'''(0)}{3!}x^3+...+\frac{f^{(n)}(0)}{n!}x^nという事になる
この話は多項式に対して話してるが、他の関数にも同じことが言えるのだそう。この事をテーラーの定理と呼ぶ $ f(a)=f(b)になる関数には、f'(c)=0になるcが必ず存在する と言う定理
山なりな関数の頂点には、微分係数が0の点cがあるよ。という話
テーラーの定理の論拠になる定理なのだそう
$ \frac{f(b)-f(a)}{b-a}=f'(c)になるcが少なくとも一つ存在すると言う定理
関数の2点間の平均変化率と同じ微分係数になる点cがあるよ。と言う話
ロルの定理の一般化
$ f(a)=f(b)とすると\frac{0}{b-a}=f'(c)
これもテーラーの定理の論拠になる定理
$ f(b)=f(a)+\frac{f'(a)}{1!}(b-a)+\frac{f''(a)}{2!}(b-a)^2+...+\frac{f^{(n-1)}(a)}{(n-1)!}(b-a)^{n-1}+R_n
$ R_n=\frac{f^{(n)}(c)}{n!}(b-a)^n となるc(a<c<b)が存在する
関数のある点の値は、別の2点(aとc)で計算できるよ。と言う話。多分
$ R_nの事を、剰余項(residue)と呼び、誤差がこの項に含まれる事になる 試す
$ f(x)=x^3,f'(x)=3x^2,f''(x)=6x, a=2, b=6 の時
$ R_2=f(b)-(f(a)+f'(a)(b-a))
$ R_2=216-(8+12(4)=160=\frac{f''(c)}{2}(4)^2 剰余項は160、結構誤差あるな!
$ 160=\frac{6c}{2}(16)=48c
$ c=\frac{160}{48}=\frac{10}{3}=3.333...
なる・・・ほど・・・?
$ f(x)=x^2 a=-2 b=6の時は$ c=0.5だった
微分できる回数は、1次の項で終了っぽい(微分して定数項になるのは勘定しないっぽい?)
総和を使って書くと$ f(b)=\sum_{k=0}^{n-1}\frac{f^{(k)}(a)}{k!}(b-a)^k+R_nなので多分合ってる
平均値の定理の一般化なのだそう
$ n=1のときf(b)=f(a)+f'(c)(b-a)
$ f(b)-f(a)=f'(c)(b-a)
$ \frac{f(b)-f(a)}{b-a}=f'(c)
テイラーの定理より、もしある関数$ f(x)を無限に微分した時、剰余項の値が0に収束するなら、その関数と多項式の違いが検出出来なくなり、$ f(x)を多項式に変換できたとみなせる。これを式にしたのがテイラー展開
$ f(x)=f(a)+f'(a)(x-a)+\frac{f''(a)}{2!}(x-a)^2+...+\frac{f^{(n)}(a)}{n!}(x-a)^n+...
$ f(x)=\sum_{n=0}^{\infin}\frac{f^{(n)}(a)}{n!}(x-a)^n
テイラー展開では、関数の特定の2点間(aとx)を取っているが、この内のaを0と置いた物をマクローリン展開と呼ぶ $ f(x)=\sum_{n=0}^{\infin}\frac{f^{(n)}(0)}{n!}x^n
初等関数の展開
指数関数$ y=e^x
$ e^x = 1+x+\frac{1}{2!}x^2+\frac{1}{3!}x^3+\frac{1}{4!}x^4+...
$ f(x)=e^xの時、$ f'(x)=e^xなので、$ f^{(n)}(0)=e^0=1になる
例えば$ \sqrt{e} = e^{\frac{1}{2}}=1+\frac{1}{2}+\frac{1}{2\times2^2}+\frac{1}{3!\times2^3}+\frac{1}{4!\times2^4}+...で、だいたい$ \sqrt{e}=1.6476...になる
三角関数$ y=\sin{x}, y=\cos{x}
$ \sin{x}=x+\frac{-1}{3!}x^3+\frac{1}{5!}x^5+\frac{-1}{7!}x^7+...
$ \cos{x}=1+\frac{-1}{2!}x^2+\frac{1}{4!}x^4+\frac{-1}{6!}x^6+...
$ f(x)=\sin{x}の時
$ f'(x)=\cos{x}
$ f''(x)=-\sin{x}
$ f'''(x)=-\cos{x} (-f''(x)=\cos{x}を変形)
$ f''''(x)=\sin{x}
と、4回毎に周回するので、導関数の値も$ f(0)=0, f'(0)=1, f''(0)=0, f'''(0)=-1を繰り返す形になる
$ \sin{x}=0+x+\frac{0}{2!}x^2+\frac{-1}{3!}x^3+\frac{0}{4!}x^4+\frac{1}{5!}x^5+...
$ \cos xは、$ \sin xを微分すると作れる
例えば$ \sin{1}=1+\frac{-1}{3!}+\frac{1}{5!}+\frac{1}{7!}+...で、だいたい$ \sin{x} = 0.81472...
対数関数$ y=\log_ex
$ \log{(1+x)}=x+\frac{-1}{2}x^2+\frac{1}{3}x^3+\frac{-1}{4}x^4+...(-1<x<1)
対数関数は、xに0を入れられないので、一旦1だけ左に平行移動させて考える
また、剰余項が全てのxに対して0に収束せず、$ -1<x<1という制限が付く
逆三角関数$ y=\sin^{-1}x
$ \sin^{-1}x=x+\frac{1}{6}x^3+\frac{3}{40}x^5+...(-1\leqq x \leqq 1)
これも、剰余項が全てのxに対して0に収束せず、$ -1\leqq x \leqq 1の制限が付く
$ e^{i\theta}=\cos\theta+i\sin\theta
三角関数と指数関数に関係性がある事を示す話
指数関数$ e^xに、$ i\thetaを代入してテイラー展開する
$ e^{i\theta}=1+(i\theta)+\frac{1}{2!}(i\theta)^2+\frac{1}{3!}(i\theta)^3+\frac{1}{4!}(i\theta)^4+\frac{1}{5!}(i\theta)^5+\frac{1}{6!}(i\theta)^6+...
$ e^{i\theta}=1+(i\theta)+\frac{1}{2!}(-\theta^2)+\frac{1}{3!}(-i\theta^3)+\frac{1}{4!}(\theta^4)+\frac{1}{5!}(i\theta^5)+\frac{1}{6!}(-\theta^6)+...
$ e^{i\theta}=(1+\frac{-1}{2!}\theta^2+\frac{1}{4!}\theta^4+\frac{-1}{6!}\theta^6...)+i(\theta+\frac{-1}{3!}\theta^3+\frac{1}{5!}\theta^5+...)
この時、良く見ると、実数部$ (1+\frac{-1}{2!}\theta^2+...)が$ \cos xの展開型と、虚数部$ i(\theta+\frac{-1}{3!}\theta^3+...)が$ \sin xの展開型と同じになるので
$ e^{i\theta}=\cos\theta+i\sin\theta
に出来る
$ \theta=\piとすると、$ e^{\pi i}=-1になって奇麗だね。ってなんかみんな言ってる
$ eと$ \piが超越数なので、どんな方程式の解にもならないのに、これだとすっきりするので不思議なのだそう この式を、複素数の極形式表示に適用すると、それはそれで奇麗な感じになる $ z=r(\cos \theta+i\sin\theta)
$ z=re^{i\theta}
こねくり回すと$ i^i=e^{-\frac{\pi}{2}}になるのだそう。その意味は不明
積分(integral)
関数$ y=f(x)と$ a \leqq x \leqq bにおける、x軸で囲まれた部分の符号付き面積を求める事
https://gyazo.com/79d6248daa71cbee5757e8b8d35165fc
考え方としては、$ xと、やや進んだ$ \Delta xとの変化量$ dx=\Delta x - xと、高さ$ f(x)の面積$ f(x)dxを$ x=a~x=bまで総和する
実際は$ dxの幅の分段差が出来、あくまで近似値となるので、$ dxを限りなく0に近づける事で、近似値と実際の面積との違いを検出できなくする
(多分こんな感じの概念だと思う)$ \lim_{dx\to0}\sum_{x=a}^{b}f(x)dx
実際の値をこの考え方で計算するのはしんどい
このことを
$ y=f(x)における区間a\leqq x\leqq bとx軸との面積=\int_a^bf(x)dx
と書く
この考え方における、小長方形$ f(x)dxは、$ f(x)の微分と呼んだ$ dxを変数とする正比例関数なので、$ dy=f(x)dxと出来る。一般に、
$ y=f(x)において、F'(x)=f(x)なら
$ dy=F'(x)dx=f(x)dx が言える
どうも、$ f(x)dxには、小長方形の面積と、ある関数$ F(x)の微分という2つの意味があるよ。と言いたいらしい
そもそも$ dy \fallingdotseq F(x+dx)-F(x)、つまり$ F(x)の変化量なので、$ dyをF'(a)dxからF'(b)dxまで総和した量というのは、$ F(b)とF(a)の差分量と同じものになる
$ \int_a^bf(x)dx=F(b)-F(a)
原始関数を求める事を積分と呼び$ \int f(x)dxと書く 積分の計算
和の原始関数を求めるには、各々の原始関数が求まればよい
$ \int(f(x)+g(x))dx = \int f(x)dx + \int g(x)dx
積の原始関数については
$ \int f(x)g'(x)dx = f(x)g(x)-\int f'(x)g(x)dx
$ f(x)g'(x)の原始関数を求めるには、$ f'(x)g(x)の原始関数を求めればよいと言ってる
一方、$ f(x)、$ g'(x)それぞれの原始関数を求めても$ f(x)g'(x)の原始関数は求まらないとも言ってる
多項式関数については
$ \int x^adx = \frac{1}{a+1}x^{a+1} (a\ne-1)
$ \int \frac{1}{x}dx=\log x
$ \int \frac{1}{1+x^2}dx=\tan^{-1}x
無理関数については、初等関数の範囲内で積分できないのだそう。これを楕円積分と呼ぶらしい 形と幾何学
ある事実が正しいと説明する方法
自然科学では、実験や観測で正しさの保証を行うが、数学では誰もが正しいと認める事実を使用して行う
理論の出発点となる約束、前提のようなものを公理と呼ぶ 「Aである。AならばBである。したがってBである。」「AならばBである。したがってAが正しいとすればBも正しい」といった、事実の連鎖を使用して証明する手順を演繹(えんえき)(deduction)と呼ぶ ただし、提示された公理が正しいかどうかは保証しない。
古代幾何学の集大成。紀元前の本
ユークリッドが書いたとされる。
幾何学だけじゃなく、比例論や無理数論も扱ってるが、幾何学の装いをしているのだそう
証明を確立したのだそう
原論の公理
1. 任意の点から任意の点へ直線を引くこと
2. および有限直線を連続して一直線に延長すること
3. および任意の点と距離(半径)とをもって円を描くこと
4. および全ての直角は互いに等しいこと
5. および1直線が2直線に交わり同じ側の内角の和を2直角より小さくするならば、この2直角は限りなく延長されると2直角より小さい角のある側において交わること
1~4はまぁそうですねと感じる
直線が直線の上に立てられて接角を互いに等しくするとき、等しい角の双方は直角であり、上に立つ直線はその下の直線に対して垂線と呼ばれる
角度を測ったりしてないのが味噌
直角を、角度の単位系に持ち込んでる世界観みたい
上に書いた原論の公理の5番目
https://gyazo.com/cad7b5a3bf02c1429f9bdef48f5abe77
内角αとβの角度の和が180°未満であれば、二つの直線は無限に伸ばせば同じ側で交わる。(wiki) ぱっと見ややこしいので、色々言い換えられているのだそう
直線外の1点を通り、その直線に平行な直線はただ1本ある by プリーフェア
平行ならば錯角が等しい
原論における平行線の定義は次の通り
同一の平面上にあって、両方向に限りなく延長しても、いずれかの方向においても互いに交わらない直線
この定義だと、実際に2直線が平行であるかどうかを調べようとしても、無限に直線を伸ばすことになる(10倍しても交わらないけど、100倍したら交わるかもしれない、1000倍したら交わるかもしれない・・・が続く)
平行線公理は、この無限に直線を伸ばす操作を、角度を測る操作に置き換えて考える事で、証明している
命題Aを証明するために、「Aでない」と仮定して、そこから矛盾を導く。その結果、仮定「Aでない」は間違いで、Aが成り立つ事が分かる。証明の方法。
平行線公理を背理法で証明しようとした人たちがいたらしい
平行線公理を否定する(背理法で証明しようとする)流れの中で、平行線公理を否定しても成立する幾何学が発見され、これを非ユークリッド幾何学と呼ぶ すべての辺と内角が等しい多角形を、正多角形と呼ぶ
ユークリッドの原論では、最後にこの正多面体について言及しているのだそう
コンパスと定規を何回か使って求める図を作る事
数学においては、作図の意味は厳密に決められているのだそう
ユークリッド以来、ギリシアの3大作図問題と言うのがあり、2000年以上の年月をかけて、いずれも作図不可能であることが証明された 1. 角の3等分問題:与えられた角を3等分すること
2. 立方倍積問題:立方体の体積を2倍にすること
3. 円積問題:円と同じ面積の正方形を作る事
この話は、あくまで「コンパスと定規を使って作図する事」が不可能である事に注意
作図の定義に出てきた「コンパス」と「定規」
「定規」は直線を引く道具、座標平面上で直線は一次方程式で表される
「コンパス」は円を描く道具、座標平面上で円は二次方程式で表される
これらの交点を求めながら、作図したい図をだんだんと描いていくことを、方程式の言葉で言いかえれば
作図とは与えられた長さから、連立一次方程式や連立二次方程式の解で表される長さを順に作っていくこと
と言えるのだそう
一次方程式は四則演算で求められるし、二次方程式は四則と平方根を取る(開平と呼ぶ)事で求められるので、作図できる長さと言うのは、四則と開平演算の積み重ねで出来ている。この作図を基本作図と呼ぶ $ x=(1+\sqrt5)/2
だいたい1.618...くらい
五芒星の1辺の長さなのだそう。びびる
オイラーの公式より、$ e^{ix}=\cos x+i\sin x
この式の両辺をn乗すると、指数法則を使って$ e^{inx}=(\cos x + i\sin x)^nとなる。
ここで、再度オイラーの公式を使う($ e^{i\times x} と$ e^{i\times nx}を同一視する)
$ e^{inx}=\cos nx + i\sin nx
となるので、
$ (\cos x + i\sin x)^n=\cos nx+i\sin nx
になる。これをド・モアブルの定理(公式とも)と呼ぶ
$ x^n-1=0
の形をしたもの。
nには円周を何等分したいかの値が入る
理解が雑
まったくわからん
一般に方程式x^n-1=0の解は1のn乗根ですが、このなかで、特にn乗したとき初めて1になるものを原始n乗根といい、原始n乗根だけを解とする方程式を円周等分多項式といいます。
1のn乗根が解なんだから、特にも何もあらゆる解がn乗したとき初めて1になるんじゃないの?
「初めて1になる」ってどういう意味? 2回目とかあるの?
正多角形は無数に存在する一方、正多面体は次の5つしか存在しない
正4面体
正6面体(さいころみたいなやつ
正8面体(ラミエルみたいなやつ
正12面体
正20面体
table:正多面体の性質
正多面体 頂点の数 辺の数 面の数
正4面体 4 6 4
正6面体 8 12 6
正8面体 6 12 8
正12面体 20 30 12
正20面体 12 30 20
正6面体の面の中心を結ぶと、中に正8面体が現れる。逆もそう。同じことが正12面体と正20面体との間でも言える。
正四面体については、面の中心を結ぶとまた正4面体が現れる。これを自己相対と呼ぶ また、多面体の性質から$ 頂点の数-辺の数+面の数=2となる定理がある。この2という数字を、オイラー標数と呼ぶ 植木算とは、池の周りに等間隔で植木を植えると、植木の数(頂点)と間の数(辺)は一致するが、直線の道路に植木を植えると、植木が1本多くなる(終点につながる辺が無いため)事
これを難しく言うと、
1. 多角形の辺の数をnとする
2. 多角形の1辺には必ず頂点が2つあるため、頂点の数は2nとなる。
3. しかし、すべての頂点には2つの辺が繋がっているため、2回重複計上してしまっている。
4. なので、頂点の数=2n/2となり、頂点の数-辺の数=0となる
物の数を数えるとき、重複して数えた時は、それを引いたり割ったりして補正することを包徐原理という また、こういて次数に応じて要素を足したり引いたりする事を交代和を取ると言う こういう、図形の形やらなんやらを取り扱う数学の一分野にトポロジーがある https://gyazo.com/c75907f655d5bd8fb59ff4a15861678b
多角形の外角の和は必ず360度になる
一方で、内角の和は、多角形によって様々な値になる
図形の性質を考えるとき、ある図形たちに共通にみられるの性質の事
方程式においては、ある種の操作を行っても不変である性質(対称性)を使って解を得ている
正比例関数における比例定数も、正比例という変化の中における不変量といえる。
図形に関しては、上の通り、どのような多角形でも、外角の和は360度になる事が、多角形という図形における不変量と言える
多角形の角度について、頂点を中心とした小さい円における占有する割合として見るとする
https://gyazo.com/2b9e477eee02eb95e0febe3b5c83f2b4
90度は1/4、60度は1/6、360度は1になる
また、辺や面にも角度を持つと考える
https://gyazo.com/107f008ab7df54041bc90dc0fcd638e7
辺は、その辺の上に中心を持つ小さな円のちょうど半分を切り取るので1/2
面は、内部に中心を持つ円はその全てが面の中に入るので、1とする
このように考えた時の、角度の総和がいくつになるか? というお話
三角形を例に取ると、内角の和は180度なので1/2、辺が3つあるので3/2、面は1個なので1
$ \frac{1}{2}+\frac{3}{2}+1=3
なので、だいたい1080度くらい(本は720度と書いてるけど誤記よね?)
一方、オイラー標数を出すのに使った交代和で計算すると
$ 頂点の角の和-辺の角の和+面の角の和=\frac{1}{2}-\frac{3}{2}+1=0
となる。これを多角形の内角交代和と呼ぶ
多角形についても同じで、多角形を三角形に分割することで、それぞれの三角形の内角交代和が0なので
$ 多角形の内角交代和=\sum(三角形の内角交代和)=0
になる
同様に、円の占める割合で外角を考える
https://gyazo.com/56e1b0a089f70d4a9aeafa0db9a99143
$ 外角=1-内角
$ n角形の外角交代和=(n-頂点の内角和)-(n-辺の内角和)+(1-面の内角和)
$ = 1-(内角交代和)
$ =1-0
$ =1
1は360度を表しているので、普通の外角と同様に外角の交代和も360度であることがわかる
以上!