基礎線形代数講座
数式をグラフで見るツール
目次
イントロダクション
初等関数
ベクトル
行列1:連立一次方程式
行列2:線形変換
行列3:固有値・対角化
回転の表現1
回転の表現2
読書メモ
イントロダクション
table:数字
N 自然数 Natural number 1以上の数字(0も含むかは立場による)
Z 整数 Integer 負数、0が追加
Q 有理数 Rational number 少数、分数が追加
R 実数 Real number ルート(無理数)の追加
C 複素数 Complex number 虚数の追加
$ y \in \mathbb{R}
yの取り得る値は$ \mathbb{R}(実数)ですよ。 って意味っぽい。値域? とはまた違う概念かしら
複素平面(Complex plane)
横軸に実数、縦軸に虚数を置いた平面
横軸だけ見ると数直線なんで、数直線の拡張版として見て良いのかしら
初等関数
指数関数(exponential function) $ 3^2 みたいなやつ
table:指数用語
3の部分 基数または底 base
2の部分 指数 exponent
指数関数
https://gyazo.com/aab2325dbf83ba50a619b551000ad8f1
連続値を0に近づけていくなら、底を1未満にした指数関数に喰わせる
if(isBraking) speed = speed * FRICTION ^ Time.time みたいな、だんだん遅くなる感じに使うとか
指数xが0の時は必ず1になる
底が2の奴と底が10の奴はメモリとか浮動小数とかで見かける
対数(logarithm)
数字表現の一種。$ a^x = y において aがyになる数字xの事
なんか言ってることは指数の事っぽいけど、あっちは数字を入れる箱(数字の立ち位置の名前)の事を言ってる
対数は、指数よりかは分数に近い概念。(数字の意味合いの事を言ってる)
普通に書けないので$ \log_a{y} = xと書く
table:対数用語
xの部分 「aを底とする対数」 logarithm
yの部分 真数 antilogarithm
aの部分 底 base
対数関数
$ y=a^xにおいて、xを求める関数。$ x = \log_a Yみたいなやつ
https://gyazo.com/13f7b5a893fb3336112bed3b2cf8d089
障害物との距離が縮まるほどブレーキ係数が増える。みたいな
底が1以上の方は、連続値が何かの値に収束していくような場合に使えそう
アルゴリズムの速度表現$ O(\log{N})は、データ量(N)がいくら増えても、ある程度の所で計算時間が収束する事を示してる
真数Yを、a進数に直した場合X桁になる、らしい。(桁数が分かる)
Javascriptには、変数に底を入れるタイプの関数が用意されて無いっぽい(eか10か2を底とする関数しかない
Math.log1p()は結果が正の数に確定するから便利そう
自然対数、自然指数関数、ネイピア数(natural logarithm, , Napier's constant)
$ e=\lim_{n\to\infty}(1+\frac{1}{n})^n で定義される数をネイピア数と呼ぶ(だいたい2.718....くらいの無理数
英語的には定数っぽい
ネイピア数を基数とした指数関数を、自然指数関数と呼ぶ($ y = e^x)
$ e^x = \lim_{n\to\infty}(1+\frac{x}{n})^n
ネイピア数を底とした対数関数を、自然対数と呼ぶ($ y = \log_{e}{x})
指数関数や、対数関数を微分した時に出てくる概念、位で良さそう
自然指数$ e^xを微分しても、同じ自然指数$ e^xになる性質がある(これが自然と呼ばれる所以らしい)
三角関数(trigonometric function)
table:加法定理
$ \sin(a \pm b) = \sin a \cos b \pm \cos a \sin b
$ \cos ( a \pm b ) = \cos a \cos b \mp \sin a \sin b
$ \tan(a \pm b) = \frac{\tan a \pm \tan b}{1 \mp \tan a \tan b}
倍角の公式
$ \sin 2a = 2 \sin a \cos a
$ \cos 2a = \cos^2 a - \sin^2 a = 1 - 2 \sin^2 a = 2 \cos^2 a - 1
$ \tan 2a = \frac{2 \tan a}{1 - \tan^2 a}
半角の公式
積和の公式 - 三角関数の積を、三角関数の和に変換する
和積の公式 - 三角関数の和を、三角関数の積に変換する
合成の公式 - 同じ角の三角関数の和を、一つの三角関数で表す
余弦定理(law of cosines)
$ a^2 = b^2+c^2 - 2bc\cos(\angle bc)
$ b^2 = c^2+a^2 - 2ca\cos(\angle ca)
$ c^2 = a^2+b^2-2ab\cos(\angle ab)
$ (\cos \theta + i \sin \theta)^n = \cos n \theta + i \sin n \theta
複素数の極形式 $ z = \cos \theta + i \sin \theta をn乗する事は、角度$ \thetaをn倍する事と同じだよ。と言ってる
ベクトル
ベクトルの加法とスカラー積みたく、ベクトル計算した結果がまたベクトルになる事を言ってる
ベクトルの内積は計算した結果がスカラー値になるので、閉じた演算ではない
厳密には、演算前後で、同じ集合に属するような演算に対する形容詞
線形結合(一時結合)(liner combination)
$ n個のベクトルと、同数のスカラー積を全部足す計算を、線形結合と呼ぶ
$ k_1\vec{a_1} + k_2\vec{a_2} + ... + k_n\vec{a_n}
ベクトルの組み合わせによっては、この計算が成り立ったり成り立たなかったりする。
https://gyazo.com/33e4ec0fe54748c20948668ab5cc3796
例えば、左の図の場合、$ \vec{a_3} = k_1\vec{a_1}+k_2\vec{a_2}で表現できるので、「線形結合で表現できる」(と言ったりする)
右の図の場合、$ \vec{a_3} = k_1\vec{a_1}+k_2\vec{a_2}で表現できないので「線形結合で表現できない」
(線形結合を成立させるための$ k_1, k_2が存在しない)
線形独立、線形従属(linearly independent, linearly dependent)
ベクトルの組み(ベクトルの集合?)に対する呼び方
線形結合で表現できないベクトルの組みを、線形独立と呼ぶ
数学さん的には$ k_1\vec{a_1} + k_2\vec{a_2} + ... + k_n\vec{a_n} = 0 にしかならないベクトルの集合の事を言ってるのだそう
線形結合で表現できるベクトルの組みを、線形従属と呼ぶ
2次元においては、線形従属なベクトルは、同一直線上に存在する事になる(平行の関係になる)
3次元においては、線形従属なベクトルは、同一平面上に存在する事になる
数学さん的には、線形従属だと
$ k_1\vec{a_1} + k_2\vec{a_2} + k_3\vec{a_3} = 0 \\ \vec{a_1} = -\frac{k_2}{k_1}a_2 - \frac{k_3}{k_1}a_3と書けてしまい、線形結合で表現できるので線形独立ではない
基底、標準基底(basis, standard basis)
線形独立なベクトルの組み$ \alphaが張る、平面(2次元)や空間(3次元)上の任意のベクトルを、$ \alphaの線形結合で表せる時、この$ \alphaを「基底」と呼ぶ
要するに、2次元座標$ b = (3, 6) なんかを定義した時、これを線形結合で表した$ b = 3\vec{a_1} + 6\vec{a_2}のベクトルの組み$ (a_1, a_2) の事を「基底」と呼んでる
無意識に使ってるのは多分(1,0) と(0,1)じゃないかな
単位ベクトルによって構成された基底を特別に、標準基底と呼ぶ
次元(dimension)
基底なベクトルの組に含まれるベクトルの個数。
2次元なら、基底には2個ベクトルがある。3次元なら3個、4次元なら基底に4個ベクトルがある
座標系、座標値(coordinate system, coordinate value)
基底の線形結合で、その次元の全てのベクトルを表すことができる$ \vec{b} = k_1\vec{a_1} + k_2\vec{a_2}ので、この線形結合に出てくる係数の組み$ (k_1, k_2)を使って全ての点を表す事とするよ。という前提(ルール)を「座標系」と呼ぶ
この係数の組み$ (k_1, k_2)を座標値と呼ぶ
n次元ベクトルの内積(inner product, scalar product)
2次元ベクトル$ \vec{\alpha} = a_1\vec{e_1} + a_2\vec{e_2}と$ \vec{\beta} = b_1\vec{e_1} + b_2\vec{e_2}($ e_1, e_2は標準基底)において $ a_1b_1 + a_2b_2 で計算した結果を内積と呼ぶ
結果はスカラー値
3次元だと$ x_1y_1z_1+x_2y_2z_2(分かりにくいのでxyzで表記)
n次元だと$ \sum_{i=1}^{n}a_ib_i になる
内積の計算をするよ。と数式で書くと$ \vec{a}\cdot\vec{b} になる
$ \vec{a}\cdot\vec{b} \equiv \sum_{i=1}^{n}a_ib_i
上の式の$ \equivは、式の定義。と言う意味らしい($ :=とも書くのだそう)
ベクトルのノルム(大きさ)の定義(norm)
$ \|\vec{a}\| \equiv \sqrt{\vec{a}\cdot\vec{a}}$ (\|\vec{a}\|=0 \iff a=0)
ベクトルをバラして$ \|\vec{a}\| = \sqrt{x^2+y^2}とも
クロネッカーのデルタ(Kronecker delta)
$ \delta_{ij} = \begin{cases} 1 (i=j) \\ 0 (i\neq j) \end{cases}
と言う・・・関数?
標準基底同士の内積は $ \vec{e_i}\cdot\vec{e_j}=\delta_{ij} なのだそう
同じベクトル同士の内積(i=j)なら1、違うベクトル同士の内積なら0と言ってる
ま、まわりくどー
ベクトルと標準基底との内積
$ \vec{e_i}\cdot\vec{a} = a_i
ベクトルの、標準基底が指す向きの成分を取り出せる
内積の値の意味合い
余弦定理より$ \vec{a}\cdot\vec{b}=\|\vec{a}\|\|\vec{b}\|\cos\theta
内積の値が0になる場合、その二つのベクトルは直行してる事になる($ \cos\theta = 0なので)
円の接線の方程式
何言いたいのか分からん
ベクトル空間、計量ベクトル空間(vector space, metric vector space)
以下の計算ルールを定義する
交換則:$ \vec{a}+\vec{b}=\vec{b}+\vec{a}
結合則:$ (\vec{a}+\vec{b})+\vec{c}=\vec{a}+(\vec{b}+\vec{c})
ゼロベクトルが存在する:$ \vec{a} + \vec{0} = \vec{a}
逆ベクトルが存在する:$ \vec{a}+(-\vec{a})=0
分配測:$ k(\vec{a}+\vec{b})=k\vec{a}+k\vec{b}
分配則:$ (k+l)\vec{a} = k\vec{a} + l\vec{a}
結合則:$ k(l\vec{a})=(kl)\vec{a}
単位元:$ 1\vec{a} = \vec{a}
この計算ルールを適用できる概念をベクトルとみなす。
このベクトルの集合を「ベクトル空間」と呼ぶ
物理空間じゃなくて、数学さん的な意味での「空間」。集合とその集合に適用できる計算ルール(公理)による定義みたいなやつ
ベクトル空間の定義に使用した計算ルール群を、ベクトル空間の公理と呼ぶ
ベクトル空間の公理に、内積に関する以下の計算ルールを加える
$ \vec{a}\cdot\vec{b}=\vec{b}\cdot\vec{a}
$ \vec{a}\cdot(\vec{b}+\vec{c})=\vec{a}\cdot\vec{b}+\vec{a}\cdot\vec{c}
$ \vec{a}\cdot(k\vec{b})=k\vec{a}\cdot\vec{b}
$ \vec{a}\cdot\vec{a}\geq 0
内積の計算ルールを含めた場合、「計量ベクトル空間」と呼ぶ