秋萩の咲き散る野辺の夕露に濡れつつ来ませ夜は更けぬとも
『新古今和歌集』
秋歌上・三三三
作者は
柿本人麻呂
。
『萬葉集』
巻十・二二五二においては作者未詳。
現代語訳
秋萩の花
が咲き散る野辺の夕時、露に濡れながらおいでませ、たとえ夜が更けてしまっても。
愛する男を誘う女の立場で歌う歌。
あ
き
は
ぎ
の さ
き
ち
るのべの ゆうつゆ
に
ぬれつつ
き
ませ よはふけぬとも
一句二句のイ音の流れと「の」音の繰り返しに技巧を感じる。
2021-10-30 19:28