万葉仮名
混沌としている
本居宣長の門人に学んだ春登上人は『万葉用字格』(1818年)の中で、万葉集の用字を正音・略音・正訓・義訓・略訓・約訓・借訓・戯書に分類した。有名な分類であるが、義訓と戯書の区別が明確でないなど未整理な箇所もある[12]。 正音 - 漢字の字音を用いる。例:阿(あ)、伊(い)、渡(と)。 略音 - 漢字の字音の一部を用いる[注 9]。例:安(あ)、印(い)、騰(と)。 正訓 - 漢字の和訓を用いる[注 10]。例:吾(あ)、天(あめ)、恋(こひ)、門(と)、常(とこ)、山(やま)。 義訓 - 和訓を複雑に転用。例:丸雪(あられ)、未通女(をとめ)、金(あき)、白(あき)[注 11]。 略訓 - 漢字の和訓の一部を用いる[注 12]。例:足(あ)、髪(か)、市(ち)。 借訓 - 和訓の音を意味に関わりなく転用。例:得管(うつつ)、夏樫(なつかし)、鶴(つる)、鴨(かも)[注 13]。 約訓 - 音の一部を省略。例:朝明(あさけ)、常磐(ときわ)。 戯書(ぎしょ、ざれがき) - 十六(しし)のような言葉遊び[14]。 左右手も戯書に分類されるcFQ2f7LRuLYP.icon