これ、ラブレターや
しっかり封をされた白い封筒の中に、もう一つ、薄い水色の封筒が入っとった。 仰々しいなぁ、なんやろか?直接は言いづらいことなんやろか?
封を開けると、中にはきれいな絵のついた便箋が入っとった。
僕は便箋に視線を落とした。
読み進めるうちに、僕はドキドキと心臓の鼓動が早まるんを感じた。 僕は何度も手紙を読み直した。何度読んでも同じやった。
もう一度、手紙を読み直した。もしかしたら僕、泥酔しとんのかもしれん。
ほなってエビちゃんが僕にラブレターを書くなんて、ありえんことない? 僕はチャーハンの残りをかき込んで、缶ビールをもう一本開けた。
手紙を読み直した。アカン。これ、ラブレターや。
確かに僕たち、結構仲良くしよったよ。東雲さんと和とエビちゃんの4人でようつるんどったよ。
でもほれは、友達やったからとちゃうん?エビちゃん、僕のことほんな目で見とったん?
僕のことが大好きやって言うてくれるんは嬉しいよ、ホンマに嬉しい。でもほれはアカンよ。
僕はエビちゃんのことほんなふうに見れんよ、ほなってエビちゃんは男やし、親子くらい年が離れとるんよ?
エビちゃんのことを思うと余計に、ほんな関係にはなれんわ。
エビちゃん、僕みたいなおっちゃんのどこがええんやろ。
あれだけの美人やったら、男でも女でも選び放題やん。何で僕なん?
僕はどうしたらええんやろ。明日、どんな顔でエビちゃんと会うたらええんやろ。