読書感想文のテンプレートを低学年向けにハックする
(もちろん、例外はいろいろある。)
で、うちの下の子に配られた読書メモシートが次のようなテンプレートだった。
登場人物の行動などで印象に残ったところ
自分が体験した同じような体験
これからどうするか
私は、小論文が(微妙に、目的語が変わってしまった)すべて自分の体験や自己PRの練習になってしまうことも、否定しない……。 しかし、これは、難易度的には高学年から向けではないだろうか? 「きっかけ」なんて「好きなシリーズだから」だし、印象に残ったシーンは「突然出てきたSLが空まで飛んですごかった」だし、「これから」は「おもしろかったから、もっと読みたい」だったりするのだ。
実際に、うちの子にその質問を、口頭でしてみた感じでは。
そして、3つ目では完全に詰まってしまった。
よろしい、ならばリバースエンジニアリングだ
結局、そのとき私は、「私はSLに乗ったことがないのでうらやましかったです」ということを書いておいたら? と提案した。
『モモ』を読む本として提案しておいた上の子には、印象に残ったというシーン(冒険を成し遂げたこと)について と問いかけを重ねて、それを書いてもらっていた(上の子にはメモテンプレートシートはなかったけど、変わりに原稿用紙が3枚だったので、十分に埋めるにはこれら戦術が必要だった) このテンプレートが難しい原因には、「大人は自分に引き寄せて物語を読むけど、子供は自分がまだ見たことのないものを見ようとする」というような構造的な問題もあるけど、 テンプレートが一人歩きしすぎて、
「あらすじの抜き書きや、『すごかったです』という単純な感想だけだなのはやめようね 」
と、「だってそれだと、何がどう響いてどう良い本だったのか、が採点者に伝わりにくいからね。だから、観測者の視点を示して欲しい」というニーズが見えにくくなっている、ということもある気がする。 というわけで、
上の強調箇所が、今回私が、「テンプレート作成者の深層を遡」って考えると、「つまり小学生にやってほしいことはこういうことなんではないか?」 と感じとった内容だったわけです。
これはつまり、
「『普通なら』『自分なら』という切り口で、自分の感情を測量し直したらいいのではないか?」
という提案でもあります。
いかん、前半が長くなりすぎてすっかりブログの速度だ。