言語
言語の特性
目の前にないものについて理解や表現ができる
過去や未来について理解や表現ができる
頭の中にはいつも言葉がある
言語が苦手なこと
非集中の表現
全体的な形状や布置を伝えること
言語を受け取る方法
視覚
文字
聴覚
声
触覚
点字
言語の社会的特性
言葉を伝えると会話が始まる
ロールプレイすると語意が変わる
パタン・ランゲージと言語
言語の特性が離散化なので、表現したい全体性と反対に向かってしまうという、そんな全体性の質に名前を付けられないというジレンマ。その結果、苦肉の策として付けた名前が「無名の質」という理解。
----
言語の特徴*1
言語は単語の組み合わせであり、単語、特に名詞は具体的な対象の代理物=表象となっている。だから場面の中から対象を抜き出し、それを単語に置き換えるという作業が必要になる。そしてそれらの役割を特定した上で、ある語順に並べ替える(あるいは付属語をつける)ことでその役割を表現する。つまり、茫漠とした全体を個々の要素と関係に切り分けるという作業、すなわち「分析」を可能にした。そしてそれが概念と組み合わさることで、些細な差異を無視して本質への注目を可能にさせた。また言語の持つ階層性、生産性を利用して多様な状況を記述したり、非現実の世界をも構築できるようになった。
言語による好みの変質
言語化は、記憶だけではなくて好みも変えてしまうこともある。山田( 29) は、具象画と抽象画を用いてこのことを明らかにした。各々の絵について、好きなところと嫌いなところを書いてもらうグループを作る。次に、どちらの絵が好きかを選んでもらう。さて、するとどういう結果が出てくるだろうか。好きなところを書いたグループは具象画を好ましいとする人が多くなり、嫌いなところを書いたグループは抽象画を好ましいと考える人が多くなる。つまり、言語的に記述することによって好みが変わってしまうのである。この理由は、理由の記述のしやすさにある。具象画は具体的なので、好きなところも嫌いなところもいろいろと書ける。好きなところをいっぱい書くことにより、その絵を好きになってしまう。一方、嫌いなところもいっぱい書けるので、嫌な点が多く見つかり、結果として抽象画のほうが好きになってしまう。
論文
Yamada, A. (2009). Appreciating art verbally: Verbalization can make a work of art be both undeservedly loved and unjustly maligned
出典
----
言語には13の特性がある。
The Origin of Speech, ホケット(1960)
最低必要条件となる基本特性は4つは下記の通り。
恣意性(記号性)
ことばの構成単位である単語は、その指示対象の代わりとして使われるが、単語と指示対象の間に形態的な類似性がほとんどない(言語でないマークには形の類似性がある)
超越性
時間的または空間的に自分から離れている事物・事象を、場面とは独立に伝達することが可能である。したがって、「妖精」のように実在しない対象について述べることも可能である。
文法性(抽象性)
単語は、一定の文法規則によって連結されており、利用者は分の抽象的な構造を把握できる。
生産性(創造性、革新性)
話し手は、文法規則に従って単語を組みあわせると無限に新しい文を生産することができ、聞き手は以前に聞いたこともない全く新しい文を理解することができる。
出典
----
The Origin of Speech
1.音声-聴覚チャンネル:音声は口から耳に伝達されるということ。
2.伝達の拡散性と受信の指向性:話し手は声のとどく範囲の誰にでも伝達することができ、聞き手は声の聞こえる方向から誰が話しているか特定できること。
3.急速な減衰:声は持続するものではなく、急速に消えること。聞き手は相手が話している時、あるいはその直後にしかその声を聞くことができないこと。
4.交換可能性:メッセージの送り手にも受け手にもなれること。
5.完全なフィードバック:話し手は自分の話している声を聞くことができること。
6.特殊化:音声信号は相手に情報を伝達するために機能するために特化していること。
7.意味性:特定の音声信号は特定の対象を意味していること。
8.恣意性:音声信号とそれが示す対象の間に必然的な関係がないこと。
9.非連続性:途切れなく聞こえる音声は、個々に独立した音素によって構成されていること。
10.転位性:言語は時間的・空間的にへだたったものごと示すことができること。
11.生産性:有限の要素を用いて無限の文を生み出すことができること。
12.伝統的継承:言語は学習や教育によって次世代へと継承されてゆくこと。
13.パターンの二重性:それ自体は意味を持たない音素が組み合わさって単語が形成され、単語が組み合わさって句や文が形成されること。
----
出典