虚偽記憶
起きていない出来事を真剣に報告する人たち
参加者の親に事前インタビューを行い、六歳以前に起こった出来事をいろいろと聞いておく。その後に、参加者に子ども時代の出来事についてのインタビューを行う。この中には親から聞いていたことが含まれる一方、実際には起きていないことも含めておき、それについて思い出せるか否かを訊ねる。そしてこれを日をおいて三回繰り返す。
すると、実際に起きた出来事は八〇パーセント程度想起できる一方、起きていない出来事も「想起」してしまうケースが一〇パーセントほど出ることがわかった。さらに、思い出せない時に「その場にあったもの、いた人、場所がどんなだったかをイメージしてください」という指示を与えると、起きていない出来事を「想起」する人が二五パーセントにもなることも明らかになった。想起の仕方もカウンセリングの場合と同様であり、「何となくそんな気もする」というようなものではなく、鮮明なイメージとともに想起されることが多いという。
論文
Hyman I. E. Jr., & Pentland, J. (1996). The role of mental imagery in the creation of false childhood memories.
出典
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https://gyazo.com/9918f72f86d8c600a68d71ed5f82bc3d
出典
変質者の家に置き去り・性的虐待…幼少期の虐待、裁判で「虚偽」認定
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まず、「1」は本当のことを言う人。「私はこう思っていたけれど、資料を読むとそうじゃなかったんですね」などと、誠実に真実を見つめる人です。
もう一つの「1」は嘘を言う人です。以前、特攻に参加したわけでもないのに自分は特攻兵だったと言い張る人がいて、イギリスのTV番組に出演するなんてこともありました。
残りの「8」は我々のことです。記憶を美化し、記憶を操作し、記憶を誇張したり矮小化したりする人。でも、人間は皆そうですよね。何回も取材を重ねていると、「この人は記憶を美化しているな」とか、直感的に分かってくるのです。そして「そうすることで何の得があるんだろう?」とか、色々と想像するんですね。
取材は人間学なんですよ。その人と実際に向き合って、肉声や目の動きなどを追うことで、相手から真実を見出そうという姿勢が大切です。
事例
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