恐怖管理理論
Terror Management Theory
別名:存在脅威理論, 存在脅威管理理論
生死が関わるような状況が作り上げられると、また別のバイアスもはたらくようになっている。どうも私たちは死が関わるような危機的な場面になると、集団主義的傾向を強めるとともに、そこからの逸脱者に対して不寛容になることが多いらしい。たとえば戦時中の日本とか、9・11 の後のアメリカなどである。そういう時には団結心が高まると言えば聞こえはよいが、通常と異なる意見に対するきわめて激しい弾圧、バッシングがある。こうしたことが恐怖管理理論(存在脅威理論)という立場から研究され、実験的にも確かめられている。たとえば死についてのアンケートに答えた後には、それとは全く無関係の法律違反者に対して厳しい罰を望んだり、葬儀場の前にいると、自分と同じ考えを持つ人の数を高く見積もったりする。
参考
Terror Management Theory wikipedia
論文
Greenberg, J., Pyszczynski, T. & Solomon, S. (1986). "The causes and consequences of a need for self-esteem: A terror management theory". In RF Baumeister (ed.), Public Self and Private Self (pp. 189-212). Springer-Verlag (New York).
Solomon, S.; Greenberg, J.; Pyszczynski, T. (1991). "A terror management theory of social behavior: The psychological functions of self-esteem and cultural worldviews".
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