会話の協調原理
別名:会話の協調原則 cooperative principle
受け入れられているコンテキストに沿って、求められていることを話そう
質の公理(Quality)
・嘘を言ってはならない
・証拠に欠くことをいってはならない
量の公理(Quantity)
・必要十分な量を提供せよ
関連の公理(Relation)
・会話の内容に関連したことを話せ
様態の公理(Manner)
・明瞭にせよ
・解釈が一義であるように話せ
・短く話せ
ことなる表現
量の公準
必要な情報はすべて提供し、必要以上の情報は提供してはいけない。
質の公準
本当だと思わないことや十分な証拠のないことは言ってはいけない。
関連の公準
関連のないことは言ってはいけない。
様式の公準
不明確な表現や曖昧な(多義的な)言い方を避ける。(冗長さを避け)完結に言う。整理して話す。
この公準を守ることが、協調原則に従うことであるが、話し手はしばしばこれらに「意図的」に違反する。たとえば、会社の宴会で社員が芸を披露したときに、「よっ、大統領!」などと声をかけることがあるが、社員が大統領であるはずはなく、質の公準に違反している。その結果、この発話は比喩であり「最高!」といった意味を表すことがわかる。他にも、明らかに本音の評価とは逆の肯定的評価(「素晴らしい」など)を皮肉だと解釈し直すなど、グライスの公準に照らして、発話の再解釈を行うことが可能になる。
提案
参考