2標本問題におけるステューデント比の分布
$ sを不偏標本分散として、以下が成り立っている。
$ \bar{X} \sim N\left(\mu_{1}, \frac{\sigma_{1}^{2}}{m}\right), $ \frac{(m-1)s_1^2}{\sigma_1^2} \sim \chi^2(m-1)
$ \bar{Y} \sim N\left(\mu_{2}, \frac{\sigma_{2}^{2}}{n}\right), $ \frac{(n-1)s_2^2}{\sigma_2^2} \sim \chi^2(n-1)
$ Z = \frac{(\bar{X} - \bar{Y}) - (\mu_1 - \mu_2)}{\sqrt{\sigma^2 \left(\frac{1}{m} + \frac{1}{n}\right)}} \sim N(0,1)となる。
$ \sigmaは未知なので、不偏標本分散の加重平均を代替として分布を考えることにする。
$ s^2 = \frac{1}{m+n-2}\{(m-1)s_1^2 + (n-1)s_2^2\}
と定義し、この統計量をプールされた分散と呼ぶ。
そして、次の量を2標本問題におけるステューデント比と呼ぶ。
$ t = \frac{(\bar{X} - \bar{Y}) - (\mu_1 - \mu_2)}{\sqrt{s^2 \left(\frac{1}{m} + \frac{1}{n}\right)}}
この時、ステューデント比$ tは自由度$ m + n - 2の t分布 に従う。 参考:入門統計解析 p217