S&Tnet
S&Tnet
1982年の3月、村井純氏に出会いました。
その中の一つにAcknowledging Ethernetというネットワークインターフェイスがありました。これは、確認応答をEthernetレベルで送り返すことで、確実にデータを送り届ける仕組みを持たせたネットワークインターフェイスでした。当時はEthernetのハードウェアそのものも簡単に手に入る状況ではありませんでしたから、こうしたハードウェアから自作しキャンパスLANを構築しようとしていたわけです。このハードウェアを利用してシステムを構築する際に注目されたのがUNIXで、このUNIX使いとして白羽の矢を立てられたのが別の研究室にいた村井氏だったのでした。このキャンパスネットワークを構築するプロジェクトはS&Tnetプロジェクトと呼ばれ、2つの研究室で共同して進められていました。つまり、このプロジェクトが無ければ私と村井氏が出会うことはなかったかもしれません。 巻 1977
号 45(1977-ARC-030)
ページ 105 - 118
発行年 1978-02-22
論文抄録 本論文は,ローカル・コンピュータ・ネットワークに適した低価格で信頼性の高い通信方式Acknowledging Ethernetを提案する。これは,最低位のプロトコルにアクノレッジ機構を付加したEthernetである。アクノレッジ・パケットを衝突させることなく直ちに送信者に返すアルゴリズムが示される。このアルゴリズムを採用することにより,実効転送率および応答時間をアクノレッジ機構を持たない場合のそれぞれ2倍以上に改善できることが計算機シミュレーションによって示される。また,インタフェース・ハードウェアとプロトコルの設計が示され,Acknowledging Ethernetの性能価格比の高さ,そしてホスト・オペレーティング・システムにおける負荷の低さが結論される。
雑誌名 情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)
巻 1984
号 35(1984-OS-024)
ページ 21 - 26
発行年 1984-09-21