社会モデル
このドキュメントについて
佐藤まみhealthy-sato.iconのインプットメモ
障害の「社会モデル」とは、損傷(インペアメント)と障害(ディスアビリティ)と を明確に区別し、障害を個人の外部に存在する種々の社会的障壁によって構築されたも のとしてとらえる考え方である。それは、障害を損傷と同一視する「医学モデル」を転 換させ、社会的な障壁の除去・改変によって障害の解消を目指すことが可能だと認識す るものであり、障壁の解消にむけての取組の責任を障害者個人にではなく社会の側に見 いだす考え方である。ここでいう社会的障壁には道路・建物等の物理的なものだけでは なく、情報や文化、法律や制度、さらには市民の意識上の障壁等も含まれている。
障害のある人の生きづらさは、その人の医学的欠損に原因がある、という従来からの考え方は「障害の医学モデル」と呼ばれます。そうではなく、健常者仕様で社会ができていて、多様な心身を持つ人たちのニーズを置き去りにしてきてしまったことこそが、生きづらさの原因である、と考えるのが「社会モデル」です。置き去りにされてしまった人が、たとえば学習に参加するのにバリアがあるなら、そのバリアをとりのぞくのは当然だ、と考えるのです。この「社会モデル」は、今や国際標準の障害観であり、障害者権利条約のベースにもなっている考え方です。「Aさんに発達特性があるから、時間内にノートをとることができない。だから特別な配慮として撮影を許可する」と考えるのであれば、それは「医学モデル」です。そうでなく、「実際に多様な特性を持った人たちがいて、自分に合う学習方法も人によって違うはずなのに、あたかも全員が定型発達であるかのように教科書や学習方法が定められてきたこと、それ自体が問題だったのだ。自分に合わない学習方法を押し付けられることは苦痛であり、学習効果もあがらない。本人に最適な方法で学べるように環境を調整するのが当然だ」と考えるのが「社会モデル」です。 野口 晃菜,喜多 一馬. 差別のない社会をつくるインクルーシブ教育 誰のことばにも同じだけ価値がある (Japanese Edition) (Kindle の位置No.2383-2394). Kindle 版.
障害を3次元でとらえたこと、なかでも社会的レベルの障害(社会的不利、ハンディキャップ)を認知した
ICIDHの概念図(図1参照)には「環境」は描かれていなかった
このためにICIDHはハンディキャップをもっぱら能力障害や機能障害の結果とする医学モデルだと批判されることになった。
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障害を人間と環境との相互作用の下で理解することとした
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環境因子
人々が生活し、人生を送っている物的な環境や社会的環境、人々の社会的な態度による環境を構成する因子のことである
つまり環境因子には物理的・社会的・態度的なすべての環境が含まれ、生活機能と障害の3次元すべてに影響し、その影響にはプラスとマイナスの両方があるとする。