ICF:国際生活機能分類(2001)の生活機能構造モデル
このドキュメントについて
佐藤まみhealthy-sato.iconのインプットメモ
1.「国際生活機能分類(ICF)」とは
「国際生活機能分類(ICF)」は、下の図4で示した表のように、「障害」を3つのレベルで捉えている点は、1980年の「国際障害分類(International Classification of Impairments, Disabilities and Handicaps)」で示した分類と同様ではあるが、機能障害を「心身機能・構造」(body function and structure)、能力障害を「活動」(activity)、社会的不利を「参加」(participation)という用語に置き換えることにより、障害をもつ人たちのみに対応しているのではないことを表現している。さらに、「障害」が発生したり変化したりする時に、「環境因子」(environmental factors)と「個人因子」(personal factors)が影響するとして、モデルの中に新しく入れたことも注目しなければならない。
生活機能と障害は、健康状態と背景因子(すなわち環境因子と個人因子)との間の相互作用ないしは複雑な関係とみなされている。これらの要素の間には、ダイナミックな相互作用が存在するので、一つの要素のレベルに介入すれば、関係する他要素を同時に変える可能性がある。相互の関係は特異なものであり、一方が決まれば常に他方が予測できるという一対一の関係ではないことも注意しておかなければならない。図に示されている各次元は個人の生活機能と障害の状態を示しているものであり、「社会生活」という要素が概念内に取り込まれたことは、非常に画期的であると言える。
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