個人情報の取り扱い
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▶▶本人同意を得られるまでは、支援会議でできることを検討しましょう
重層的支援体制整備事業の対象となるケースの中
には、支援に対する拒否があったり、本人が支援を必
要と思っていない、自ら支援を求めることができな
い等、支援を受けることについて同意していないケ
ースも多いと考えられます。このようなケースで、情
報共有に関する合意を得るのは難しく、結果的に重
層的支援会議を開催することは少なくなるかもしれ
ません。
こうした場合でも、会議の構成員に対し守秘義務
が課される支援会議であれば開催することができま
す。重要なのは、本人が支援を受けることについて合
意していないからと言って何もしなくてもよいのか、
ということです。情報共有や見守りなど、現段階でも
できることを支援会議の場を活用して進めておくこ
とが重要です。特に、そのままにしておくと事態が急
速に悪化しそうなケースについては、現段階ででき
ることを実施しつつ、合意が取れ次第行う支援につ
いて予め準備しておく必要があります。
支援会議を重ねていくうちに情報共有に関する合
意を得られれば、重層的支援会議に移行していきま
す。重層的支援会議は、ケースを把握してすぐに開催
するというよりも、本人と時間をかけて関わり、信頼
関係を構築してから開催するものだというイメージ
を持っておくと良いでしょう。
なお、国への実績報告については、開催回数が多け
れば評価が高いということはありません。また、開催
回数を増やすためだけに、重層的支援会議を開催す
る必要もありません。実績報告のデータは、他自治体
と比較するものではなく、自自治体で時系列変化を
見ることに意味があると考えてください。
出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング [重層的支援体制整備事業を検討することになった人に向けたガイドブック
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