カント
一七二四年─一八〇四年
ヒュームの懐疑に対して、それを乗り越える絶対的な真理を見つけた哲学者
もともとはデカルト同様の合理主義者だったが、ヒュームの懐疑論に触れ衝撃を受ける
一方で、「それならば、どうして数学や論理学など、多くの人間同士で通じ合える学問が存在しえるのだろう?」と考えた
「たしかにヒュームの言うとおり、人間は経験から知識を得ている。だが、その経験の受け取り方には、『人間』としての『特有の形式』があり、それは経験によらない『先天的(生まれつき)』なものである」
「経験の仕方」には共通の形式がある
例えば、何かを経験する時には空間と時間を意識する
この形式に従えば、真理は構築可能である
一方で、この真理はあくまで「人間にとっての真理」
イソギンチャクにはイソギンチャクの真理がある
「真理とは人間によって規定されるものである」と割り切った
イデア的な、「モノ」の世界は人間が経験できないのだから、絶対的な真理を知ることは不可能。それでいいじゃないか