表層の政治と統治の政治
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「一般意志を背景にして、どのように人民を統治するか」ということがするべき議論 しかし私たちは、どのようにして「表層の政治」の話ばかりしている
宇野重規.icon民主主義の制度論は、そもそも不十分で歴史もすごく浅いんですね。ルソーは政府の話になるとグダグダになるし、アメリカのザ・フェデラリストも緻密な制度論を展開しつつ、最後は公共の利益を知るエリート主義に走ってしまう。 代議制については、1860年代にJ・S・ミルやウォルター・バジョットによって短期的に組み立てられた議論が、それ以降ほとんど更新されずに通用している。議会と執行権の関係や政治家と官僚の関係の問題についても、素朴な議論のまま放置されています。執行権を国民が直接チェックして、「良き統治」を保障するような仕組みを考える時期に来ていると思います。